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低密度ゲル体とその製造方法 NEW 実績あり 外国出願あり

国内特許コード P200017338
整理番号 5869
掲載日 2020年12月22日
出願番号 特願2019-537674
出願日 平成30年8月23日(2018.8.23)
国際出願番号 JP2018031141
国際公開番号 WO2019039541
国際出願日 平成30年8月23日(2018.8.23)
国際公開日 平成31年2月28日(2019.2.28)
優先権データ
  • 特願2017-162308 (2017.8.25) JP
発明者
  • 中西 和樹
  • 金森 主祥
  • 祖 国慶
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 低密度ゲル体とその製造方法 NEW 実績あり 外国出願あり
発明の概要 本開示の低密度ゲル体は、ポリシロキサン鎖および有機重合鎖を含む骨格を有し、前記骨格においてポリシロキサン鎖と有機重合鎖とが、ポリシロキサン鎖のケイ素原子を結合点として、双方の前記鎖上の複数の位置にて共有結合により互いに結合されている。有機重合鎖は、脂肪族炭化水素鎖であってもよい。ポリシロキサン鎖は、ポリオルガノシロキサン鎖であってもよい。本開示の低密度ゲル体は、曲げ柔軟性を含む機械的特性が向上した新規な低密度ゲル体である。
従来技術、競合技術の概要

エアロゲルおよびキセロゲルをはじめとする低密度ゲル体は、空孔率が高く、その名称に示されているように低密度の固相のゲル体である。低密度ゲル体は、特徴的な特性、例えば、小さい比重、大きい比表面積、小さい熱伝導率(高い断熱性)を示す。これらの優れた特性により、低密度ゲル体には、例えば、断熱材、遮音材、担持体、吸着体等の種々の用途への応用が期待される。しかし、従来の低密度ゲル体は、低密度であるが故に上記優れた特性を示す一方で、低密度であるが故に脆い(機械的特性が低い)。この脆さと、当該脆さが故に低密度ゲル体の製造にあたって高コストの超臨界乾燥が必須とされていることが、種々の用途への低密度ゲル体の実用化の障害となっている。より具体的な例として、シリカエアロゲルは、一般に、小さい比重、小さい熱伝導率および高い光学的透明性を示す。これらの特徴は、複層ガラスの中間層(断熱層)としての用途に有利である。しかし、シリカエアロゲルの低い機械的特性が、当該用途への実用化の障害となっている。

シリカベースの低密度ゲル体について、機械的特性の向上が試みられている。試みの一例では、ゾル-ゲル法による低密度ゲル体の製造において、メチルトリメトキシシラン等の3官能性ケイ素化合物と、ジメチルジメトキシシラン等の2官能性ケイ素化合物との混合物を原料化合物として採用している。この方法では、3官能性ケイ素化合物に由来するポリシルセスキオキサンの3次元ネットワークと、2官能性ケイ素化合物に由来する、当該3次元ネットワークに比べて相対的に柔軟な線状のポリシロキサン鎖(シロキサン結合の分岐を有さないポリシロキサン鎖)とが混在した構造を有する骨格が形成され、これにより、低密度ゲル体の機械的特性の向上が図られる。特許文献1~3には、上記方法により形成された低密度ゲル体が開示されている。

産業上の利用分野

本発明は、低密度ゲル体とその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ポリシロキサン鎖および有機重合鎖を含む骨格を有し、
前記骨格において前記ポリシロキサン鎖と前記有機重合鎖とが、前記ポリシロキサン鎖のケイ素原子を結合点として、双方の前記鎖上の複数の位置にて共有結合により互いに結合されている低密度ゲル体。

【請求項2】
前記ポリシロキサン鎖がポリオルガノシロキサン鎖である請求項1に記載の低密度ゲル体。

【請求項3】
前記ポリオルガノシロキサン鎖の前記ケイ素原子に結合しているオルガノ基が、炭素数1~4のアルキル基である請求項2に記載の低密度ゲル体。

【請求項4】
前記オルガノ基がメチル基である請求項3に記載の低密度ゲル体。

【請求項5】
前記有機重合鎖が脂肪族炭化水素鎖である請求項1~4のいずれかに記載の低密度ゲル体。

【請求項6】
前記有機重合鎖が、ビニル重合鎖、ビニリデン重合鎖、アリル重合鎖、または(メタ)アクリル重合鎖である請求項1~4のいずれかに記載の低密度ゲル体。

【請求項7】
前記有機重合鎖の重合度が2~10000である請求項1~6のいずれかに記載の低密度ゲル体。

【請求項8】
前記ポリシロキサン鎖と前記有機重合鎖とが、前記有機重合鎖が有する特定の繰り返し単位において互いに結合されている請求項1~7のいずれかに記載の低密度ゲル体。

【請求項9】
厚さ2mmのシートとしたときに、厚さ方向における波長550nmの光の透過率が70%以上である請求項1~8のいずれかに記載の低密度ゲル体。

【請求項10】
熱伝導率が20mW/(m・K)以下である請求項1~9のいずれかに記載の低密度ゲル体。

【請求項11】
繰り返し単位Aを有する有機前駆鎖を含み、前記繰り返し単位Aが、加水分解性の官能基が2つ以上結合したケイ素原子を側鎖に有する溶液系において、
ゾル-ゲル法により、前記繰り返し単位Aの側鎖に位置する前記官能基の加水分解反応と、前記ケイ素原子を有する前記側鎖間の重縮合反応と、を進行させて、
前記有機前駆鎖の主鎖を含む有機重合鎖と、当該有機重合鎖における前記側鎖が結合していた複数の位置にて共有結合により前記有機重合鎖に結合された、前記ケイ素原子を含むポリシロキサン鎖と、を形成し、前記ポリシロキサン鎖および前記有機重合鎖に富む骨格相と、前記溶液系の溶媒に富む溶液相と、から構成される湿潤ゲルを形成する、ゲル化工程と;
前記湿潤ゲルを乾燥させて、前記骨格相を骨格とし、前記溶液相を細孔として、互いに結合された前記ポリシロキサン鎖および前記有機重合鎖を含む前記骨格と、前記細孔と、を有する低密度ゲル体を得る乾燥工程と;
を含む、低密度ゲル体の製造方法。

【請求項12】
前記加水分解性の官能基が2つ以上結合したケイ素原子を有するとともに、重合性基をさらに有するケイ素化合物に対して、前記重合性基による重合を進行させて、前記ケイ素化合物に由来する前記繰り返し単位Aを有する前記有機前駆鎖を形成する前駆体形成工程をさらに含む、請求項11に記載の低密度ゲル体の製造方法。

【請求項13】
前記重合性基が、ビニル基、ビニリデン基、アリル基、および(メタ)アクリル基から選ばれる少なくとも1種である請求項12に記載の低密度ゲル体の製造方法。

【請求項14】
前記前駆体形成工程と前記ゲル化工程とを連続して実施する請求項12または13に記載の低密度ゲル体の製造方法。

【請求項15】
前記ケイ素原子にオルガノ基が結合しており、
前記ポリシロキサン鎖としてポリオルガノシロキサン鎖を形成する、請求項11~14のいずれかに記載の低密度ゲル体の製造方法。

【請求項16】
前記オルガノ基が炭素数1~4のアルキル基である請求項15に記載の低密度ゲル体の製造方法。

【請求項17】
前記有機重合鎖が脂肪族炭化水素鎖である請求項11~16のいずれかに記載の低密度ゲル体の製造方法。

【請求項18】
前記溶液系が塩基性触媒をさらに含む請求項11~17のいずれかに記載の低密度ゲル体の製造方法。

【請求項19】
前記溶液系が相分離抑制剤をさらに含む請求項11~18のいずれかに記載の低密度ゲル体の製造方法。

【請求項20】
前記加水分解性の官能基が炭素数1~4のアルコキシ基である請求項11~19のいずれかに記載の低密度ゲル体の製造方法。

【請求項21】
前記有機前駆鎖における前記繰り返し単位Aの重合度が2~10000である請求項11~20のいずれかに記載の低密度ゲル体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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