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窒化物半導体及びその製造方法 新技術説明会

国内特許コード P210017416
整理番号 (AE06P001)
掲載日 2021年1月29日
出願番号 特願2018-530815
登録番号 特許第6432004号
出願日 平成29年6月1日(2017.6.1)
登録日 平成30年11月9日(2018.11.9)
国際出願番号 JP2017020513
国際公開番号 WO2018042792
国際出願日 平成29年6月1日(2017.6.1)
国際公開日 平成30年3月8日(2018.3.8)
優先権データ
  • 特願2016-169994 (2016.8.31) JP
発明者
  • 藤岡 洋
  • 上野 耕平
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 窒化物半導体及びその製造方法 新技術説明会
発明の概要 化合物半導体は、5×1019cm-3以上という高い電子濃度を有し、46cm/V・s以上の電子移動度を示し、低電気抵抗性を示すことにより、高性能の半導体デバイスを構成する。本発明により、室温~700℃で大面積の基板上に成膜し得るn型導電型の13族窒化物半導体が提供される。
従来技術、競合技術の概要

GaNやInNといった13族窒化物半導体を利用したデバイスが広く実用化されてきている。従来、このような13族窒化物半導体の結晶成長には、MOCVD法やMBE法が用いられている。しかし、MOCVD法では1000℃を超えるプロセス温度が必要となる。MBE法は低温で化合物半導体の成膜することができるが、成膜面積に限度があることや生産コストが高く量産に向いてはいない。

また、MBE法においては、高濃度にドナーを添加すると、結晶構造の伝導帯近傍の禁制帯中に生じた高濃度ドナー準位による吸収が発生する。そのため、成膜した化合物半導体の透明度が低下するという問題がある(非特許文献1)。このようなことから、化合物半導体の生産、主として窒化物半導体の実用的な生産には、MOCVD法が用いられている。

現在、高耐圧で低オン抵抗の特性を合わせ持つ次世代の電子デバイスが求められている。そのためには、2元系、3元系または4元系の化合物半導体、より具体的には、13族窒化物半導体を用いた化合物半導体素子の実現が求められている。そのためには、化合物半導体の結晶のさらなる高品質化と、ドーピング技術の精緻化が求められる。特に、GaN基板上に形成される縦型パワーデバイスにおいては、n型ドリフト層の炭素濃度の低減と、電子移動度の向上が急務である。先行技術として以下の文献をあげることができる。

特許文献1には、銅基板上に金属窒化物からなるバッファ層、半導体層が備えられた半導体素子が開示されている。

特許文献2には、厚みが10~100μmで、焼結されたポリマーを含み、耐熱性を有する可撓性を有するグラファイト基板上に設けられたHfNをバッファ層とし、バッファ層上に設けられたGaNからなる半導体層とを備えた半導体基板の実施例が開示されている。また、特許文献3には、ZnO基板上にIII-V族の化合物半導体をエピタキシャル成長させる製造方法が開示されている。

非特許文献1には型のGaN半導体層を形成に関する研究成果が開示されている。非特許文献2には型のGaN半導体層の接触抵抗に関する研究成果が開示されている。非特許文献3には、窒化物半導体への低濃度ドーピング技術に関する研究成果が開示されている。非特許文献4には、電子の高電界での輸送モデルについての研究成果が開示されている。非特許文献5には、GaNにおけるキャリア移動度のモデルについての研究成果が開示されている。非特許文献6には、PSD法で形成した型のGaNに対する接触抵抗の評価に関する研究成果が開示されている。非特許文献7には、LEDをガラス上に作成した実験例が開示されている。非特許文献8には、PSD法を用いて成長させた窒化物単結晶に関する研究成果が開示されている。

産業上の利用分野

本発明は窒化物半導体とその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
窒素と13族元素であるB、Al、GaまたはInからなる群より選ばれる一つの元素を含有する2元系、3元系または4元系の窒化物半導体であって、
1×1017cm-3以上の酸素を不純物として含有し、SiまたはGeをドナーとして含有し、5×1019cm-3以上の電子濃度を有し、前記電子濃度は実質的にSiドナー濃度またはGeドナー濃度に等しく、n型導電性であり、
電子移動度が46cm2/(V・s)以上である薄膜の窒化物半導体(但し、2元系の窒化物半導体がAlNである場合、3元系の窒化物半導体がAlGaNである場合を除く)。

【請求項2】
窒素と13族元素であるB、Al、GaまたはInからなる群より選ばれる一つの元素を含有する2元系、3元系または4元系の窒化物半導体であって、
1×1017cm-3以上の酸素を不純物として含有し、SiまたはGeをドナーとして含有し、5×1019cm-3以上の電子濃度を有し、前記電子濃度は実質的にSiドナー濃度またはGeドナー濃度に等しく、n型導電性であり、
電子移動度が46cm2/(V・s)以上である薄膜の窒化物半導体(但し、2元系の窒化物半導体がAlNである場合、有機金属化学気相蒸着法(MOCVD)で成膜された3元系の窒化物半導体であって、比抵抗が0.59mΩcm以上のAlGaNである場合、及び、有機金属化学気相蒸着法(MOCVD)で成膜された3元系の窒化物半導体であって、ドープされているSi濃度が1×1019/cm3以上で、キャリア濃度が、ドープされているSi濃度よりも高いn型のAlxGa1-xN(0<x≦1)である場合を除く)。

【請求項3】
GaとNを主成分とする請求項1に記載の窒化物半導体。

【請求項4】
405nmの波長領域の光に対する吸光係数が2000cm-1以下である請求項3に記載の窒化物半導体。

【請求項5】
450nmの波長領域の光に対する吸光係数が1000cm-1以下である請求項3に記載の窒化物半導体。

【請求項6】
AFMによる表面粗さ測定で得られるRMS値が5.0nm以下である請求項1~5のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項7】
型オーミック電極金属に対するコンタクト抵抗が1×10-4Ωcm-2以下である請求項1~6のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項8】
前記13族元素としてGaを含み、さらにInを含有する請求項1~7のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項9】
前記13族元素としてGaを含み、さらにAl及びまたはInを含有する請求項2に記載の窒化物半導体。

【請求項10】
窒化物半導体の薄膜と格子が整合する条件または擬似的に整合し得る条件の材料が下地として用いられてなる請求項1~9のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項11】
窒化物半導体の薄膜と疑似格子整合をとるためのバッファ層が下地となる材料の表面に形成されてなる請求項1~9のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項12】
貫通転位密度が1×106/cm2~5×1010/cm2である請求項1~11のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項13】
電子移動度が60cm2/(V・s)以上である請求項1~12のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載の窒化物半導体が用いられた導電部と電極とが接続されてなるコンタクト構造。

【請求項15】
請求項14に記載のコンタクト構造が備えられた半導体素子。

【請求項16】
請求項1~13のいずれか1項に記載の窒化物半導体が用いられた透明電極。

【請求項17】
窒素と13族元素であるB、Al、GaまたはInからなる群より選ばれる一つの元素を含有する2元系、3元系または4元系の窒化物半導体の製造方法であって、
パルススパッタリング法を用いて、酸素を含むプロセス雰囲気で、成膜時の基板温度を700℃以下で行い、SiまたはGeをドーパントとして添加し、
1×1017cm-3以上の酸素を不純物として含有し、5×1019cm-3以上の電子濃度を有し、型導電性であり、電子移動度が46cm2/(V・s)以上である窒化物半導体の薄膜を成膜する窒化物半導体の製造方法。

【請求項18】
請求項17の窒化物半導体の製造方法において、前記薄膜のAFMによる表面粗さ測定で得られるRMS値が5.0nm以下である窒化物半導体の製造方法。

【請求項19】
窒素と、B、Al、GaまたはInからなる群より選ばれる少なくとも1種の13族元素を含有する、導電型がn型で薄膜の窒化物半導体であって、
電子濃度が1×1020cm-3以上で、且つ、比抵抗が0.3×10-3Ω・cm以下であって、酸素不純物を1×1017cm-3以上含有する、窒化物半導体。

【請求項20】
前記電子濃度が2×1020cm-3以上である、請求項19に記載の窒化物半導体。

【請求項21】
n型オーミック電極金属に対するコンタクト抵抗が1×10-4Ωcm-2以下である、請求項19または20に記載の窒化物半導体。

【請求項22】
405nmの波長領域の光に対する吸光係数が2000cm-1以下である、請求項19、20または21に記載の窒化物半導体。

【請求項23】
450nmの波長領域の光に対する吸光係数が1000cm-1以下である、請求項19、20または21に記載の窒化物半導体。

【請求項24】
電子移動度が60cm2/(V・s)以上である請求項19~23のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項25】
AFMによる表面粗さ測定で得られるRMS値が5.0nm以下である、請求項1924のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項26】
前記少なくとも1種の13族元素はGaである、請求項1925のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項27】
前記窒化物半導体は、SiまたはGeのいずれか若しくは双方をドナー不純物として含有している、請求項1926のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項28】
比抵抗が0.2×10-3Ω・cm以上である、請求項1927のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項29】
比抵抗が0.15×10-3Ω・cm以上である、請求項1927のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項30】
比抵抗が0.1×10-3Ω・cm以上である、請求項1927のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項31】
(a)電子濃度が1×1020cm-3、且つ、比抵抗が0.3×10-3Ω・cm、
(b)電子濃度が3×1020cm-3、且つ、比抵抗が0.3×10-3Ω・cm、
(c)電子濃度が4×1020cm-3、且つ、比抵抗が0.15×10-3Ω・cm、及び
(d)電子濃度が9×1020cm-3、且つ、比抵抗が0.15×10-3Ω・cmの4点で囲まれた数値範囲を満たす請求項1926のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項32】
窒化物半導体の薄膜と格子が整合する条件または擬似的に整合し得る条件の材料が下地として用いられてなる請求項19~31のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項33】
窒化物半導体の薄膜と疑似格子整合をとるためのバッファ層が下地となる材料の表面に形成されてなる請求項19~31のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項34】
貫通転位密度が1×106/cm2~5×1010/cm2である請求項19~33のいずれか1項に記載の窒化物半導体。

【請求項35】
請求項1934のいずれか1項に記載の窒化物半導体を導電部として備えた、コンタクト構造。

【請求項36】
請求項1934のいずれか1項に記載の窒化物半導体を電極部として備えた、コンタクト構造。

【請求項37】
請求項35または36記載のコンタクト構造を備えた、半導体素子。
国際特許分類(IPC)
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