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液液系での抽出分離による特定物質の製造方法 NEW

国内特許コード P210017434
整理番号 14180
掲載日 2021年2月19日
出願番号 特願2019-113657
公開番号 特開2020-203267
出願日 令和元年6月19日(2019.6.19)
公開日 令和2年12月24日(2020.12.24)
発明者
  • 長縄 弘親
  • 永野 哲志
出願人
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 液液系での抽出分離による特定物質の製造方法 NEW
発明の概要 【課題】正抽出部100、洗浄部200、及び逆抽出部300が一体となり同期して機能する循環送液システムにおいて、複数回の循環回数によって発現する多段に相当する効果を利用して分離精製される特定の物質の製造方法を提供すること。
【解決手段】正抽出部100、洗浄部200、及び逆抽出部300が一体化して同期的に機能するシステムを用いて、正抽出部100の水相(多くの場合、重液相)が正抽出部100のみの単独部内で循環送液すると同時に、正抽出部100の油相(多くの場合、軽液相)が洗浄部200から逆抽出部300を経て再び正抽出部100に至る横断的な循環送液を行うように制御し、正抽出部100の水相の単独部内循環を複数回行うことによって分離精製される特定の物質の製造方法。
【選択図】図7
従来技術、競合技術の概要 液液系での抽出分離を利用して、目的成分(溶存成分又は固形成分若しくは浮遊液滴成分)を分離・濃縮したり、目的成分から不純物を分離・除去したりすることで、製品として、高品位な金属品、化学品(有機化合物など)などを得ることができる。液液系での抽出分離とは、互いに混じり合わない2つの液相の間における物質の分配の違いによって、金属イオン、有機化合物、生体高分子などを分離精製・濃縮する方法であり、工業的に幅広く利用されている。液液系での抽出分離では、扱う対象成分に応じて、錯形成反応、脱水和反応、溶媒和反応、イオン交換反応、酸塩基反応、酸化還元反応、触媒反応、自己組織化反応など、多くの化学反応が関与し得る。

液液系での抽出分離では、抽出単位操作を繰り返す多段抽出を行うことで、水溶液中の目的成分をより高精度に分離することができる。通常、必要な数の抽出容器(塔又は槽)を配置して順次処理することで多段抽出を行う。そのとき、より高度な分離を求めるほど、より多くの数の容器(塔又は槽)が必要になる。

一方、液液系での抽出分離を工業的に行う装置では、少なくとも、正抽出部と逆抽出部の2つ部位を有し、正抽出部の油相に抽出された目的成分は逆抽出部で逆抽出液(逆抽出部の水相)に回収され、同時に、リセットされた油相は正抽出部に運ばれて再利用される。また、必要に応じて、正抽出部と逆抽出部の間に洗浄部を挿入することで、より高い分離の精度を得ることもできる。
産業上の利用分野 本発明は、液液系での抽出分離において、抽出容器(塔又は槽)の数を増加させることなく、循環送液を繰り返し行うことで得られる多段に相当する効果を利用して、水相内若しくは油相内で分離生成される特定の物質又はこれら両方の特定の物質を、簡単かつ経済的に製造する方法に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】
分離精製の対象となる複数個の成分を含有する水相から1つ以上の成分を油相に抽出するところの正抽出部、該正抽出部において油相に抽出したい対象成分に随伴して抽出された水相に残したい対象成分を、水相に洗い流すところの洗浄部、及び前記洗浄部の油相に存在する対象成分を、水相に逆抽出することによって回収するところの逆抽出部を備え、水相及び油相の循環送液に基づいて前記各部が一体化して同期的に動作するシステムを用いて、前記正抽出部の水相を同正抽出部のみの単独部内にて循環送液させると同時に、該正抽出部の油相を前記洗浄部から前記逆抽出部を経て再び同正抽出部に至る横断的な循環送液をさせ、かつ前記正抽出部の水相の単独部内循環を複数回行うことにより得られる同期的循環送液多段の効果を利用して、水相内若しくは油相内で分離精製される特定の物質又はこれら両方の特定の物質を製造することを特徴とする特定物質の製造方法。

【請求項2】
請求項1おいて、前記正抽出部の水相を該単独部内で循環送液させると同時に、前記洗浄部若しくは前記逆抽出部又はその両方の部位においても、水相を単独部内で循環送液させることを特徴とする特定の物質を製造する方法。

【請求項3】
請求項1又は2において、前記正抽出部が1個の容器から成り、前記洗浄部及び前記逆抽出部が1個以上の容器から成ることを特徴とする特定物質の製造方法。

【請求項4】
請求項1又は2において、前記正抽出部に油相を供給するための配管及び油相を排出するための配管を分岐させることで、前記正抽出部に2個以上の容器を設置していることを特徴とする特定物質の製造方法。

【請求項5】
請求項1又は2において、前記洗浄部若しくは前記逆抽出部又はその両方の部位に設置された容器の中で、その一部又は全部に対して、油相を供給するための配管及び油相を排出するための配管を分岐させていることを特徴とする特定物質の製造方法。

【請求項6】
請求項3及至5のいずれかにおいて、水相が重液相で油相が軽液相である場合には、水相を前記容器の上から導入して下から排出し、油相を前記容器の下から導入して上から排出するように送液することを特徴とし、水相が軽液相で油相が重液相である場合には、水相を前記容器の下から導入して上から排出し、油相を前記容器の上から導入して下から排出するように送液することを特徴とする特定物質の製造方法。

【請求項7】
請求項3及至5のいずれかにおいて、水相を単独部内にて循環送液している任意の容器に対して、前記容器内に供給される水相及び前記容器から排出される水相を同一のタンクにて前記容器本体の外に溜め置くことを特徴とする特定物質の製造方法。

【請求項8】
請求項3及至5のいずれかにおいて、水相を単独部内にて循環送液している任意の容器に対して、前記容器内に供給される水相を前記容器本体の外に溜め置くためのタンクと前記容器から排出される水相を前記容器本体の外に溜め置くためのタンクを個別に設置し、双方のタンクの供給側と排出側を交互に入れ替えながら前記容器内に循環送液させることを特徴とする特定物質の製造方法。

【請求項9】
請求項8において、供給される水相を溜め置く容器本体外のタンクと排出される水相を溜め置く容器本体外のタンクとを仕切りで隔てた1個のタンクとして用いて、前記仕切りタンクの供給側と排出側を交互に入れ替えながら前記容器内に循環送液させることを特徴とする特定物質の製造方法。

【請求項10】
請求項8又は9において、前記容器本体外のタンクについて、供給側と排出側の交互の
入れ替えに対する流路の切換えを電子制御によって行うことを特徴とする特定物質の製造方法。
画像

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thum_JPA 502203267_i_000002.jpg
出願権利状態 公開
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