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光学材料、光学素子、及び物品の屈折率を変化させる方法

国内特許コード P210017445
整理番号 P2019-004789
掲載日 2021年3月12日
出願番号 特願2019-004789
公開番号 特開2020-113355
出願日 平成31年1月15日(2019.1.15)
公開日 令和2年7月27日(2020.7.27)
発明者
  • 亀山 敦
  • 高橋 明
出願人
  • 学校法人神奈川大学
発明の名称 光学材料、光学素子、及び物品の屈折率を変化させる方法
発明の概要 【課題】光照射を受けることによって屈折率が大きくなる特性を有する光学材料、及びそれを用いた光学素子を提供すること。
【解決手段】光照射を受けることで構造変化を生じる、下記一般式(1)で表す部分構造を有する化合物、又はその部分構造を繰り返し単位中に有するポリマーを含み、上記構造変化により屈折率が大きくなることを特徴とする光学材料を用いる。下記一般式(1)中、波線の付された結合は、上記部分構造から他の原子への結合を表し、Arは、置換基を有してもよい芳香環、又は下記一般式(a)で表す2価の基である。
(式省略)
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要 自身の屈折率を変化させる機能を有する材料は、高分子導波路や光スイッチのような光通信デバイスや、光ディスクのように高密度な記録容量を有する記録デバイス等の開発に有用である。近年、通信技術や情報技術の急激な発展に伴い、光信号を光のまま変換、加工することのできるデバイスの中核を担うこうした材料の開発が強く求められている。

このような材料の一つとして、例えば、非特許文献1には、高分子中にフォトクロミック色素を分散させたものが提案されているが、フォトクロミック色素は光を吸収する性質があるとの観点や、デバイス作製のために十分な成膜性を確保する必要があるとの観点から、高分子中に分散させることのできるフォトクロミック色素の上限量が存在し、得られる屈折率変換性能には限界がある。

また、自身の屈折率を増加させる材料については少しの例しか知られておらず、例えば、非特許文献2には、ナフチルエステル化合物の光フリース転位反応を利用した屈折率変換材料が提案されている。しかし、この光フリース転位反応は、ナフチルエステル化合物の光反応による転化率は高いものの、屈折率の増加した転位生成物であるヒドロキシケトンの生成率は低く、屈折率の増加に寄与しない、脱炭酸によって生じた化合物が主生成物になるという問題を有する。この問題は、材料を実用化する上で大きな障害となる。

以上の状況のもと、本発明者により、光照射に伴って屈折率が大きくなる新しい光学材料が提案されている(特許文献1を参照)。この光学材料は、光照射に伴う分子内転移反応により分子屈折を増加させる化合物からなるものであり、光照射の前後で屈折率が0.007~0.008程度増加する。
産業上の利用分野 本発明は、光学材料、光学素子、及び物品の屈折率を変化させる方法に関する。より具体的には、光照射を受けることで生じる構造変化により屈折率が大きくなるポリマーを使用した、光学材料、そのような光学材料を含む光学素子、及び物品の屈折率を変化させる方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表す、光照射を受けることで構造変化を生じる部分構造を有する化合物、又はその部分構造を繰り返し単位中に有するポリマーを含み、前記構造変化により屈折率が大きくなることを特徴とする光学材料。
【化1】
(省略)
(上記一般式(1)中、波線の付された結合は、前記部分構造から他の原子への結合を表し、Arは、置換基を有してもよい芳香環、又は下記一般式(a)で表す2価の基である。)
【化2】
(省略)
(上記一般式(a)中、各Arは、それぞれ独立に置換基を有してもよい芳香環であり、Lは、分枝を有してもよい炭素数1~8のアルキレン基である。)

【請求項2】
前記部分構造が下記一般式(2)で表される請求項1記載の光学材料。
【化3】
(省略)
(上記一般式(2)中、波線の付された結合は、前記部分構造から他の原子への結合を表し、Arは、前記一般式(1)におけるものと同じであり、Xは、分枝を有してもよい2価の有機基である。)

【請求項3】
前記部分構造が下記一般式(3)で表される請求項1又は2記載の光学材料。
【化4】
(省略)
(上記一般式(3)中、波線の付された結合は、前記部分構造から他の原子への結合を表し、Arは、前記一般式(1)におけるものと同じであり、Lは、分枝を有してもよい炭素数1~5のアルキレン基であり、Xは、分枝及び/若しくは置換基を備えてもよい炭素数1~8のアルキレン基、置換基を備えてもよい芳香環、又はポリマー構造を備えた2価の基である。)

【請求項4】
前記ポリマーが、下記一般式(4)で表す構造を繰り返し単位の少なくとも一部とするポリウレタン、又は下記一般式(4a)で表すポリイソシアナート化合物と下記一般式(4b)で表すポリオール化合物との重付加反応により生成する分岐型ポリウレタンである請求項1又は2記載の光学材料。
【化5】
(省略)
(上記一般式(4)中、Arは、前記一般式(1)におけるものと同じであり、Xは、分枝及び/若しくは置換基を備えてもよい炭素数1~8のアルキレン基、置換基を備えてもよい芳香環、又はポリマー構造を備えた2価の基であり、各Lは、それぞれ独立に、単結合、又は分枝を有してもよい炭素数1~5のアルキレン基である。)
【化6】
(省略)
(上記一般式(4a)中、Arは、前記一般式(1)におけるものと同じであり、nは、2~6の整数である。上記一般式(4b)中、Xは、分枝及び/若しくは置換基を備えてもよい炭素数1~8のアルキレン基、置換基を備えてもよい芳香環、又はポリマー構造を備えた2価の基であり、各Lは、それぞれ独立に、単結合、又は分枝を有してもよい炭素数1~5のアルキレン基であり、mは、2~6の整数である。また、n及びmの少なくともいずれかは3以上である。)

【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項記載の光学材料を、光照射を受けることにより屈折率を変化させる部材として含む光学素子。

【請求項6】
下記一般式(1)で表す、光照射を受けることで構造変化を生じる部分構造を有する化合物、又はその部分構造を繰り返し単位中に有するポリマーを用い、その構造変化に伴って屈折率が大きくなる性質を利用して物品の屈折率を増加させる方法。
【化7】
(省略)
(上記一般式(1)中、波線の付された結合は、前記部分構造から他の原子への結合を表し、Arは、置換基を有してもよい芳香環、又は下記一般式(a)で表す2価の基である。)
【化8】
(省略)
(上記一般式(a)中、各Arは、それぞれ独立に置換基を有してもよい芳香環であり、Lは、分枝を有してもよい炭素数1~8のアルキレン基である。)

【請求項7】
前記部分構造が下記一般式(2)で表される請求項6記載の方法。
【化9】
(省略)
(上記一般式(2)中、波線の付された結合は、前記部分構造から他の原子への結合を表し、Arは、前記一般式(1)におけるものと同じであり、Xは、分枝を有してもよい2価の有機基である。)

【請求項8】
前記部分構造が下記一般式(3)で表される請求項6又は7記載の方法。
【化10】
(省略)
(上記一般式(3)中、波線の付された結合は、前記部分構造から他の原子への結合を表し、Arは、前記一般式(1)におけるものと同じであり、Lは、分枝を有してもよい炭素数1~5のアルキレン基であり、Xは、分枝及び/若しくは置換基を備えてもよい炭素数1~8のアルキレン基、置換基を備えてもよい芳香環、又はポリマー構造を備えた2価の基である。)

【請求項9】
前記ポリマーが、下記一般式(4)で表す構造を繰り返し単位の少なくとも一部とするポリウレタン、又は下記一般式(4a)で表すポリイソシアナート化合物と下記一般式(4b)で表すポリオール化合物との重付加反応により生成する分岐型ポリウレタンである請求項6又は7記載の方法。
【化11】
(省略)
(上記一般式(4)中、Arは、前記一般式(1)におけるものと同じであり、Xは、分枝及び/若しくは置換基を備えてもよい炭素数1~8のアルキレン基、置換基を備えてもよい芳香環、又はポリマー構造を備えた2価の基であり、各Lは、それぞれ独立に、単結合、又は分枝を有してもよい炭素数1~5のアルキレン基である。)
【化12】
(省略)
(上記一般式(4a)中、Arは、前記一般式(1)におけるものと同じであり、nは、2~6の整数である。上記一般式(4b)中、Xは、分枝及び/若しくは置換基を備えてもよい炭素数1~8のアルキレン基、置換基を備えてもよい芳香環、又はポリマー構造を備えた2価の基であり、各Lは、それぞれ独立に、単結合、又は分枝を有してもよい炭素数1~5のアルキレン基であり、mは、2~6の整数である。また、n及びmの少なくともいずれかは3以上である。)
画像

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thum_JPA 502113355_i_000002.jpg
出願権利状態 公開
参考情報 (研究プロジェクト等) 亀山研究室
本技術について、ライセンスや共同研究等をご希望の方は、下記「問合せ先」まで直接お問い合わせください。


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