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オレンジ色系顔料用酸化鉄及びその製造方法

国内特許コード P210017451
整理番号 (S2017-0858-N0)
掲載日 2021年3月12日
出願番号 特願2019-560012
出願日 平成30年3月16日(2018.3.16)
国際出願番号 JP2018010564
国際公開番号 WO2019123670
国際出願日 平成30年3月16日(2018.3.16)
国際公開日 令和元年6月27日(2019.6.27)
優先権データ
  • 特願2017-244212 (2017.12.20) JP
発明者
  • 田村 勝徳
  • 久能 樹
  • 中西 真
  • 高田 潤
出願人
  • 国立大学法人岡山大学
発明の名称 オレンジ色系顔料用酸化鉄及びその製造方法
発明の概要 開示されているのは、アルミニウム、ジルコニウム、ルテニウム、チタン及びハフニウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有する酸化鉄であって、形状がチューブ状又はロッド状であり、当該元素の元素比率が原子数%で25%以上である(ここで、酸素、炭素、窒素及び水素を除く主要元素の原子数%の合計を100とする)、酸化鉄、並びに該酸化鉄を含む顔料である。
従来技術、競合技術の概要

顔料は、塗料及び樹脂着色あるいは陶磁器用、化粧品用など産業において広く使用されている。オレンジ系あるいは暖色系顔料は、有機化合物及び無機化合物のいずれも知られている。有機系顔料は有機物が主成分であるため、耐熱性を必要とする工程には使用できない。一方、無機系顔料では、黄色系あるいはオレンジ系を呈する顔料はカドミウムを含んだものが多く、これらは有害であり、且つ高温の焼成下では分解するおそれがあるといった問題点がある。

そのため、安全性及び耐熱性に優れ、鮮やかなオレンジ色調を示す無機系顔料の開発が求められている。そのようなオレンジ系顔料は特許文献1及び2で報告されている。

特許文献1では、含水酸化鉄粒子粉末の粒子表面に有機赤色顔料を付着させたオレンジ色系顔料が報告されている。しかし、この顔料は表面に有機顔料を用いているため耐熱性が低いといった問題がある。また、特許文献2では、ジルコニウム、セリウム、及びテルビウムの酸化物を用いた黄茶色から橙色を呈する無機顔料が報告されている。この顔料は高温耐熱性に優れているが、高価な希土類元素であるテルビウムを含んでおり、原材料の調達及びコストの面で問題がある。

本発明者らは、赤色酸化鉄顔料として、粉末状のAl固溶ヘマタイトを開発している(特許文献3、非特許文献1)。また、本発明者らは、従来の粉末状の赤色酸化鉄顔料とは全く異なる形状(チューブ状)の赤色酸化鉄を開発している(非特許文献2)。このチューブ状赤色酸化鉄は、自然界に存在する微生物(鉄酸化細菌レプトスリックス・オクラセア(Leptothrix ochracea))が作るチューブ状酸化鉄(構成元素比 Fe:Si:P=73:22:5)を空気中で約800℃で加熱することによって得られ、優れた色調を示すばかりでなく、耐熱性にも優れていることを見出している。このチューブ状赤色酸化鉄の優れた色調の原因は、(i) Si固溶効果、(ii)チューブ形態などに起因している。

この天然系のチューブ状赤色酸化鉄は、構成元素比がほとんど一定であり、Si又はP元素の固溶量が変化しないので、色調も加熱温度にのみ依存し、加熱温度が一定の場合は色合いを変化させることができない。

産業上の利用分野

本発明は、各種元素を含有する酸化鉄、該酸化鉄の製造方法、及び該酸化鉄を含む顔料に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
アルミニウム、ジルコニウム、ルテニウム、チタン及びハフニウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有する酸化鉄であって、
形状がチューブ状又はロッド状であり、
当該元素の元素比率が原子数%で25%以上である(ここで、酸素、炭素、窒素及び水素を除く主要元素の原子数%の合計を100とする)、酸化鉄。

【請求項2】
更にケイ素及び/又はリンを含有する、請求項1に記載の酸化鉄。

【請求項3】
α-Fe2O3を含む、請求項1又は2に記載の酸化鉄。

【請求項4】
以下の工程を含む、アルミニウム、ジルコニウム、ルテニウム、チタン及びハフニウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有する酸化鉄の製造方法:
(1) 鉄酸化細菌を培養することにより有機鞘を生成する工程、及び
(2) 工程(1)で得られた有機鞘をアルミニウム、ジルコニウム、ルテニウム、チタン及びハフニウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素、鉄並びに硫酸根を含む水溶液中に懸濁し、当該元素を含有する酸化鉄を生成する工程。

【請求項5】
更に以下の工程を含む、請求項4に記載の方法:
(3) 工程(2)で得られた酸化鉄を加熱処理する工程。

【請求項6】
加熱処理の温度が700~1100℃である、請求項5に記載の方法。

【請求項7】
更に以下の工程を含む、請求項4~6のいずれか一項に記載の方法:
(4) 工程(2)又は(3)で得られた酸化鉄を粉砕する工程。

【請求項8】
前記鉄酸化細菌が、レプトスリックス属に属する細菌である、請求項4~7のいずれか一項に記載の方法。

【請求項9】
請求項1~3のいずれか一項に記載の酸化鉄を含む顔料。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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