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がん患者の免疫チェックポイント阻害剤に対する応答性を判定するための方法 NEW

国内特許コード P210017505
整理番号 6402
掲載日 2021年3月23日
出願番号 特願2019-126382
公開番号 特開2021-012102
出願日 令和元年7月5日(2019.7.5)
公開日 令和3年2月4日(2021.2.4)
発明者
  • 野村 基雄
  • 武藤 学
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 がん患者の免疫チェックポイント阻害剤に対する応答性を判定するための方法 NEW
発明の概要 【課題】本開示の目的の1つは、がん患者の免疫チェックポイント阻害剤に対する応答性を判定するための方法を提供することである。本開示の目的の1つは、新たながんの処置方法を提供することである。
【解決手段】がん患者の免疫チェックポイント阻害剤に対する応答性を判定するための方法であって、がん患者から採取された試料中の少なくとも1つの短鎖脂肪酸のレベルに基づいて、当該患者の免疫チェックポイント阻害剤に対する応答性を判定することを含む方法が提供される。また、上記の判定方法により免疫チェックポイント阻害剤に対して応答性であると判定されたがん患者に免疫チェックポイント阻害剤を投与することを含む、がんの処置方法が提供される。
【選択図】図17
従来技術、競合技術の概要 近年、がんの治療法として、免疫チェックポイント阻害剤が注目されている。日本国内では、例えば、抗PD-1抗体のニボルマブおよびペムブロリズマブ、抗PD-L1抗体のアベルマブ、アテゾリズマブおよびデュルバルマブが、各種のがんの治療に承認されている。多くのがん患者において免疫チェックポイント阻害剤により高い治療効果が得られる一方で、免疫チェックポイント阻害剤が奏効しない患者も存在する。現在、がん患者における免疫チェックポイント阻害剤の奏効を予測する方法は確立されていない。

免疫チェックポイント阻害剤の奏効割合に腸内細菌叢の構成が関係することが複数報告されたが、同定された腸内細菌種は多様で、統一された見解はない。例えば、マウスモデルにおいてビフィドバクテリウム・ブレベ(Bifidobacterium breve)およびビフィドバクテリウム・ロングム(Bifidobacterium logum)が抗PD-L1抗体の奏効と関連すること(非特許文献1)、肺癌、腎癌、膀胱癌患者において、アッカーマンシア・ムシニフィラ(Akkermansia muciniphila)が抗PD-1抗体の奏効と関連し、バクテロイデス門(Bacteroidetes)が非奏効と関連すること(非特許文献2)、メラノーマ患者において、ルミノコッカス科(Ruminococcaceae)およびフィーカリバクテリウム属(Faecalibacterium)が抗PD-1抗体の奏効と関連し、バクテロイデス目(Bacteroidales)が非奏効と関連すること(非特許文献3)、メラノーマ患者において、バクテロイデス・フラジリス(Bacteroides fragilis)およびバクテロイデス・テタイオタオミクロン(Bacteroides thetaiotaomicron)が抗CTLA4抗体イピリムマブの奏効と関連すること(非特許文献4)、メラノーマ患者において、フィーカリバクテリウム属およびファーミキューテス属(Firmicutes)がイピリムマブの有効性に関連すること(非特許文献5)が報告されている。
産業上の利用分野 本願は、がん患者の免疫チェックポイント阻害剤に対する応答性を判定するための方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
がん患者の免疫チェックポイント阻害剤に対する応答性を判定するための方法であって、がん患者から採取された試料中の少なくとも1つの短鎖脂肪酸のレベルに基づいて、当該患者の免疫チェックポイント阻害剤に対する応答性を判定することを含む、方法。

【請求項2】
がん患者から採取された試料中の少なくとも1つの短鎖脂肪酸のレベルを測定することを含む、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
患者の短鎖脂肪酸のレベルを短鎖脂肪酸のレベルのカットオフ値と比較することにより、当該患者の免疫チェックポイント阻害剤に対する応答性を判定する、請求項1または2に記載の方法。

【請求項4】
患者の短鎖脂肪酸のレベルがカットオフ値よりも高い場合に、当該患者が免疫チェックポイント阻害剤に対して応答性であると判定する、請求項3に記載の方法。

【請求項5】
(1)がん患者から採取された試料中の少なくとも1つの短鎖脂肪酸のレベルを測定すること、
(2)測定された短鎖脂肪酸のレベルを短鎖脂肪酸のレベルのカットオフ値と比較すること、および、
(3)患者の短鎖脂肪酸のレベルがカットオフ値よりも高い場合に、当該患者が免疫チェックポイント阻害剤に対して応答性であると判定すること、
を含む、請求項1~4のいずれかに記載の方法。

【請求項6】
カットオフ値が、免疫チェックポイント阻害剤に対して応答性であったがんの患者から採取された試料中の短鎖脂肪酸のレベルに基づくものである、請求項3~5のいずれかに記載の方法。

【請求項7】
少なくとも1つの短鎖脂肪酸が、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ヒドロアンゲリカ酸、カプロン酸、メチル吉草酸、コハク酸またはこれらの組合せである、請求項1~6のいずれかに記載の方法。

【請求項8】
少なくとも1つの短鎖脂肪酸が、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸またはこれらの組合せである、請求項1~7のいずれかに記載の方法。

【請求項9】
試料が、便、血液、血漿、血清または病変部位の組織である、請求項1~8のいずれかに記載の方法。

【請求項10】
免疫チェックポイント阻害剤がPD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤である、請求項1~9のいずれかに記載の方法。

【請求項11】
免疫チェックポイント阻害剤が抗PD-1抗体または抗PD-L1抗体である、請求項1~10のいずれかに記載の方法。

【請求項12】
免疫チェックポイント阻害剤がニボルマブまたはペムブロリズマブである、請求項1~11のいずれかに記載の方法。

【請求項13】
がんが、メラノーマ、頭頸部癌、消化管癌、肺癌、泌尿生殖器癌および肉腫からなる群から選択される、請求項1~12のいずれかに記載の方法。

【請求項14】
請求項1~13のいずれかに記載の方法により免疫チェックポイント阻害剤に応答性であると判定された患者のがんを処置するための、免疫チェックポイント阻害剤を含む組成物。
画像

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thum_JPA 503012102_i_000002.jpg
出願権利状態 公開
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