TOP > 国内特許検索 > 圧電体膜の製造方法

圧電体膜の製造方法

国内特許コード P210017546
整理番号 (S2018-0202-N0)
掲載日 2021年5月7日
出願番号 特願2019-564746
出願日 平成31年1月10日(2019.1.10)
国際出願番号 JP2019000593
国際公開番号 WO2019139100
国際出願日 平成31年1月10日(2019.1.10)
国際公開日 令和元年7月18日(2019.7.18)
優先権データ
  • 特願2018-002009 (2018.1.10) JP
発明者
  • 舟窪 浩
  • 舘山 明紀
  • 伊東 良晴
  • 清水 荘雄
  • 折野 裕一郎
  • 黒澤 実
  • 内田 寛
  • 白石 貴久
  • 木口 賢紀
  • 熊田 伸弘
出願人
  • 国立大学法人東京工業大学
  • 学校法人上智学院
  • 国立大学法人東北大学
  • 国立大学法人山梨大学
発明の名称 圧電体膜の製造方法
発明の概要 水熱合成法を用いて、厚膜化でき、生産性に優れたニオブ/タンタル酸アルカリ系配向膜の製造方法と、その配向膜を用いた圧電体及び機能性装置を提供する。反応容器内において、水酸化アルカリと、非晶質ニオブ/タンタル系酸化物とを含む水含有溶媒中に、基体を浸漬し、加熱及び加圧して、基体上にペロブスカイト系の結晶構造を有するニオブ/タンタル酸アルカリ系膜を堆積すること、ニオブ/タンタル系酸化物は、平均組成式(Nb1-xTa(式中、0≦x≦1である。)で表される酸化ニオブ、酸化タンタルの単体、固溶体またはそれらの混合物であり、それらは水和物でもよく、ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜は、式A(Nb1-xTa)O(式中、Aはアルカリ金属の1種または2種以上であり、2種以上のアルカリ金属の割合は任意であり、0≦x≦1である。)で表されるニオブ/タンタル酸アルカリを含む結晶である。
従来技術、競合技術の概要

圧電体はアクチュエータ素子、圧力センサ、超音波振動子などに広く利用されるほか、最近では振動発電デバイスへの応用にも注目が集まっている。現在使用されている圧電体としてはチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系が主流であるが、環境負荷の観点から非鉛系の圧電体が模索されており、様々の非鉛系圧電体のうち、ペロブスカイト構造を有するニオブ/タンタル酸アルカリ系圧電体は、優れた圧電特性、機械結合性及び高いキュリー温度を有していることから、上記応用の有力な候補である。

また、従来の圧電体膜は、主に化学気相堆積法、スパッタリング法などの気相プロセスや、ゾルゲル法などの液相プロセスによって製膜されているが、いずれも500℃以上1000℃近くまでの高温製膜あるいはプロセス温度(ゾルゲル法では非結晶相を結晶化するプロセス)が必要である。そのため、ニオブ/タンタル酸アルカリ系圧電体では、蒸気圧の高いKやNaが揮発するなどのため、組成ずれを生じるという問題がある。これに対して、水熱合成法を用いるとニオブ/タンタル酸アルカリ系圧電体を300℃以下の低いプロセス温度で製膜でき、KやNaの蒸発はほとんど起きず、定比組成の膜を安定して得られる利点がある(特許文献1、非特許文献1)。

産業上の利用分野

本発明は、圧電体膜の製造方法、とりわけニオブ/タンタル酸アルカリ系の圧電体膜の水熱合成法による製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
反応容器内において、水酸化アルカリと、非晶質ニオブ/タンタル系酸化物とを含む水含有溶媒中に、基体を浸漬し、加熱及び加圧して、前記基体上にペロブスカイト系の結晶構造を有するニオブ/タンタル酸アルカリ系膜を堆積すること、前記ニオブ/タンタル系酸化物は、平均組成式(Nb1-xTa(式中、0≦x≦1である。)で表される酸化ニオブ、酸化タンタルの単体、固溶体またはそれらの混合物であり、それらは水和物でもよく、前記ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜は、式A(Nb1-xTa)O(式中、Aはアルカリ金属の1種または2種以上であり、2種以上のアルカリ金属の割合は任意であり、0≦x≦1である。)で表されるニオブ/タンタル酸アルカリを含む結晶であることを特徴とする、ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜の製造方法。

【請求項2】
前記基体が平面及び/又は曲面を含む表面を有し、得られるニオブ/タンタル酸アルカリ系膜の膜厚が70μm以上(前記式中のAの96%以上がカリウムである場合は140μm以上)である、請求項1に記載の製造方法。

【請求項3】
前記水酸化アルカリと前記非晶質ニオブ/タンタル系酸化物とのモル比が、1:1.0×10-4~1:1.0×10である、請求項1又は2に記載の製造方法。

【請求項4】
前記水酸化アルカリが、水酸化カリウム及び/又は水酸化ナトリウム及び/又は水酸化リチウムである、請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項5】
前記水酸化カリウムと前記水酸化ナトリウムとの合計に対する前記水酸化カリウムのモル比([KOH]/([KOH]+[NaOH]))が、0.6~1.0である、請求項4に記載の製造方法。

【請求項6】
前記水酸化カリウムと前記水酸化ナトリウムと前記水酸化リチウムとの合計に対する前記水酸化リチウムのモル比([LiOH]/([KOH]+[NaOH]+[LiOH])が、0~0.1である、請求項4に記載の製造方法。

【請求項7】
前記水含有溶媒中の前記水酸化アルカリの濃度が0.1~30モル/Lである、請求項1~6のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項8】
前記水性溶媒中にCaO、CuO、MnO、Sb、BaO、ZrO及びTiO2から選ばれる酸化物の原料をさらに含み、前記ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜が、CaO、CuO、MnO、Sb、BaO、ZrO及びTiO2から選ばれる酸化物をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項9】
前記基体がペロブスカイト系の結晶構造を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項10】
前記基体が、半導体、金属、プラスチック、セラミックスから選ばれる材料からなり、その表面にペロブスカイト系の結晶構造のバッファ層を有する基体である、請求項1~9のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項11】
前記基体が導電性基体である、請求項1~10のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項12】
前記反応容器が密封容器であり、前記反応容器内の温度を50~300℃の温度に加熱する、請求項1~11のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項13】
前記加熱を、マイクロ波を用いて行う、請求項1~12のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項14】
前記ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜が、一軸配向又はエピタキシャル配向した結晶を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項15】
前記ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜が分極処理なしで分極方向が揃っている、請求項14に記載の製造方法。

【請求項16】
前記ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜を、前記水含有媒中から取り出した後、100~750℃の温度でアニールする、請求項1~15のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項17】
前記ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜が圧電特性を示す、請求項1~16のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項18】
請求項1~17のいずれか一項に記載の製造方法で製造されることを特徴とする一軸配向又はエピタキシャル配向したニオブ/タンタル酸アルカリ系膜。

【請求項19】
式A(Nb1-xTa)O(式中、Aはアルカリ金属の1種または2種以上であり、2種以上のアルカリ金属の割合は任意であり、0≦x≦1である。)で表され、一軸配向又はエピタキシャル配向した結晶を含むニオブ/タンタル酸アルカリ系膜であって、前記ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜が、70μm以上(前記式中のAの96モル%以上がカリウムである場合は140μm以上)の厚さを有するか及び/又は曲面を含む基体上に形成されていることを特徴とするニオブ/タンタル酸アルカリ系膜。

【請求項20】
前記ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜が分極処理なしで分極方向が揃っている、請求項18又は19に記載のニオブ/タンタル酸アルカリ系膜。

【請求項21】
前記ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜がペロブスカイト系の結晶構造を有する基体上に形成されている、請求項18~20のいずれか一項に記載のニオブ/タンタル酸アルカリ系膜。

【請求項22】
前記基体が前記ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜と接する導電性表面を有する、請求項21に記載のニオブ/タンタル酸アルカリ系膜。

【請求項23】
前記基体が半導体、金属、プラスチック、セラミックスから選ばれる材料を含み、その材料と前記ニオブ/タンタル酸アルカリ系膜との間にペロブスカイト構造のバッファ層を有する基体である、請求項18~22のいずれか一項に記載のニオブ/タンタル酸アルカリ系膜。

【請求項24】
圧電又は焦電特性を利用する機能性装置であって、前記圧電又は焦電素子が請求項18~23のいずれか一項に記載のニオブ/タンタル酸アルカリ系膜と電極とを含む圧電素子を含み、前記機能性装置が、医療用超音波プローブ、超音波トランスミッタ、超音波センサ、焦電発電装置、振動発電装置、アクチュエータから選ばれることを特徴とする機能性装置。

【請求項25】
前記機能性装置が、2~100MHzの超音波を発信又は受信できる超音波プローブ用トランスデューサを含む、請求項24に記載の機能性装置。

【請求項26】
前記機能性装置が、前記超音波プローブ用トランスデューサを用いて、皮膚の表面下深度20mm以内の領域を画像診断することができる超音波造影装置である、請求項24に記載の機能性装置。

【請求項27】
前記機能性装置が、前記超音波プローブ用トランスデューサを用いて、人体の組織に対して医療的処置を行うことができる医療用装置である、請求項24に記載の機能性装置。

【請求項28】
前記機能性装置が、200Hz以下の共振周波数において1μW・G-2mm-3以上の出力電力密度を有する発電装置である、請求項24に記載の機能性装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2019564746thum.jpg
出願権利状態 公開
詳しくお知りになりたい方は下記「問合せ先」まで直接お問合わせください


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close