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多孔性高分子金属錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置 NEW

国内特許コード P210017700
整理番号 4081
掲載日 2021年5月24日
出願番号 特願2013-043178
公開番号 特開2014-169262
登録番号 特許第6080616号
出願日 平成25年3月5日(2013.3.5)
公開日 平成26年9月18日(2014.9.18)
登録日 平成29年1月27日(2017.1.27)
発明者
  • 上代 洋
  • 玉井 宏和
  • 能勢 幸一
  • 北川 進
  • 松田 亮太郎
  • 佐藤 弘志
  • 全 亨濬
出願人
  • 日本製鉄株式会社
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 多孔性高分子金属錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置 NEW
発明の概要 【課題】新規な多孔性高分子金属錯体及びこれを用いた優れた特性を有するガス吸着材を提供すること。前記特性を有するガス吸着材を内部に収容してなるガス貯蔵装置およびガス分離装置を併せて提供すること。
【解決手段】次式(1)
[MXY]n (1)
(式中、Mは2価の遷移金属イオン、Xはテレフタル酸型の第一配位子、Yはビピリジル型の第二配位子である。X,Yのいずれかは炭素数1から8であるパーフルオロアルキル基を少なくとも1個以上含有する。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)で表され、第一配位子と第二配位子から形成される三次元の積層型ネットワーク構造を有していることを特徴とする新規な多孔性高分子金属錯体と、それのガス吸着材としての利用ならびにこれを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

ガス吸着材は、加圧貯蔵や液化貯蔵に比べて、低圧で大量のガスを貯蔵しうる特性を有する。このため、近年、ガス吸着材を用いたガス貯蔵装置やガス分離装置の開発が盛んである。ガス吸着材としては、活性炭やゼオライトなどが知られている。また最近は多孔性高分子金属錯体にガスを吸蔵させる方法も提案されている(特許文献1、非特許文献1参照)。

多孔性高分子金属錯体は、金属イオンと有機配位子から得られる結晶性固体で、種々の金属イオン、有機配位子の組み合わせおよび骨格構造の多様性から、様々なガス吸着特性を発現する可能性を秘めている。しかしながら、これらの従来提案されてきたガス吸着材は、ガス吸着量や作業性などの点で充分に満足できるものとはいえず、より優れた特性を有するガス吸着材の開発が所望されている。

多孔性高分子金属錯体の特徴の一つが、そのネットワーク構造である。一次元の鎖状物集合体、二次元の四角格子の積層体、ジャングルジム状の三次元構造など様々な構造の多孔性高分子金属錯体が知られている(非特許文献2)。これら多様な多孔性高分子金属錯体は、ネットワーク構造及び、それを構成している金属イオン、配位子の化学的性質、物理的な形状に由来して、様々な物性を発現する。

中でもジャングルジム状の三次元ネットワーク構造を有する多孔性高分子金属錯体は、比較的安定的な構造を有し、構造内にガス分子を吸着しうる細孔を有する可能性があり、ガス吸着分離材としての有力なデザイン候補である(非特許文献3)。この三次元ネットワーク構造を有する多孔性高分子金属錯体を合成する手法としては、二次元無限格子を、別の配位子、たとえば分子両末端にピリジル型の配位点を有する第二配位子で架橋する事で三次元化する方法が知られている(非特許文献4)。しかし、多孔性高分子金属錯体の特徴の一つとして、原料の配位子や金属塩が僅かに異なると、あるいは同一の原料を使用していても、僅かに合成条件、たとえば溶媒、温度、などが変わると、ネットワーク構造がことなる別の多孔性高分子金属錯体が生成してしまうという現象が挙げられる(非特許文献5、6、7)。このため、多孔性高分子金属錯体で目的の構造を得るための合成法は存在しておらず、目的の構造を得るためには合成法を試行錯誤する必要がある。

多孔体のガス吸着特性を制御するために、配位子にふっ素原子を導入する試みが行われている(非特許文献8-11)。ふっ素の材料への一般的な影響として、摺動性、撥水性などは知られているが、前述のふっ素を導入した多孔性高分子金属錯体の例では、ふっ素原子による水素の吸着特性の向上が述べられている。これらは、前記のふっ素原子が惹起する物性とは一致せず、またふっ素原子導入が水素の吸着特性を向上させる原理も詳しくは記載されておらず、すなわち、ふっ素原子の導入が多孔性高分子金属錯体のガス吸着特性にどのような影響を及ぼすかははっきりとはわかっていない。

産業上の利用分野

本発明は多孔性高分子金属錯体及びガス吸着材としての利用ならびにこれを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(1)
[MXY]n (1)
(式中、Mは2価の遷移金属イオン、Xはテレフタル酸型の第一配位子、Yはビピリジル型の第二配位子である。X,Yのいずれかは炭素数1から8であるパーフルオロアルキル基を少なくとも1個以上含有する。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)
で表され、
前記ビピリジル型の第2配位子Yは、パーフルオロアルキル基で置換していても置換していなくてもよい芳香環を2または3個含む線状の分子であって、その両端に、配位点となるピリジル基を有している2座配位子であり、
配位子Xにより四角格子状のネットワークが形成され、さらにこれが配位子Yにより架橋された三次元のネットワーク構造を有している多孔性高分子金属錯体。

【請求項2】
前記ビピリジル型の第2配位子が、パーフルオロアルキル基で置換していても置換していなくてもよいが、4,4’-ビピリジル、3,4’-ビピリジル、3,3’-ビピリジル、3,6-ジ(4-ピリジル)-1,2,4,5-テトラジン、1,4-ビス(4-ピリジル)ベンゼンから選択される、請求項1に記載の多孔性高分子金属錯体。

【請求項3】
前記Xが下記式で表される第一配位子である、請求項1に記載の多孔性高分子金属錯体。
【化1】
(省略)

【請求項4】
前記Yが下記式で表される第二配位子である、請求項1または3に記載の多孔性高分子金属錯体。
【化2】
(省略)

【請求項5】
前記パーフルオロアルキル基が、CF,C,n-C,n-C,n-C11,n-C817基から選ばれるものである、請求項1、3~4のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。

【請求項6】
前記xが0~4の整数である、請求項3~5のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。

【請求項7】
前記yが0~4の整数である、請求項~6のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。

【請求項8】
前記金属イオンが、4個のカルボキシル基と配位結合したユニットが上下に二つ配位したパドルホイール構造を有している、請求項1-7のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。

【請求項9】
2価の遷移金属イオンが銅イオンまたは亜鉛イオンである、請求項1-8のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。

【請求項10】
2価の遷移金属イオンが亜鉛イオンである、請求項1-9のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。

【請求項11】
上記請求項1-10のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体を含むガス吸着材。

【請求項12】
上記請求項11に記載のガス吸着材を用いるガス分離装置。

【請求項13】
上記請求項11に記載のガス吸着材を用いるガス貯蔵装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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