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変性セルロースファイバー及び変性セルロースファイバーを含むゴム組成物 NEW 実績あり 外国出願あり

国内特許コード P210017703
整理番号 3564
掲載日 2021年5月24日
出願番号 特願2013-547250
登録番号 特許第6014860号
出願日 平成24年11月30日(2012.11.30)
登録日 平成28年10月7日(2016.10.7)
国際出願番号 JP2012081179
国際公開番号 WO2013081138
国際出願日 平成24年11月30日(2012.11.30)
国際公開日 平成25年6月6日(2013.6.6)
優先権データ
  • 特願2011-262205 (2011.11.30) JP
発明者
  • 矢野 浩之
  • 中坪 文明
  • 加藤 隼人
出願人
  • 国立大学法人京都大学
  • 住友ゴム工業株式会社
発明の名称 変性セルロースファイバー及び変性セルロースファイバーを含むゴム組成物 NEW 実績あり 外国出願あり
発明の概要 疎水性の高いゴム成分中において、変性セルロースファイバーが良好に分散され、さらに、架橋剤によってゴム成分の架橋形成のみならず、ゴム成分と変性セルロースファイバーとの間においても架橋構造が形成し得るゴム組成物、及び当該ゴム組成物に用いられるセルロースファイバーを構成するセルロース中の一部の水酸基の水素原子を、不飽和結合を有する炭化水素基を含む置換基によって変性した、新規な変性セルロースファイバーを提供する。
セルロースファイバーを構成するセルロース中の一部の水酸基の水素原子が、式(1): -A-R (1)(式(1)中、Rは、少なくとも1個の不飽和結合を有する炭素数3~30の炭化水素であり、Aはカルボニル基(-CO-)又は単結合(-)である)で表される置換基によって置換された変性セルロースファイバーである。
従来技術、競合技術の概要

セルロースファイバーは、全ての植物の基本骨格物質であり、地球上に一兆トンを超える蓄積がある。また、セルロースファイバーは、鋼鉄の1/5の軽さであるにも関わらず、鋼鉄の5倍以上の強度、ガラスの1/50の低線熱膨張係数を有する繊維であることから、樹脂やゴム等のマトリックス中にフィラーとして含有させ、機械的強度を付与させるという利用が期待されている。

しかしながら、水酸基を豊富に有するセルロースファイバーは親水性であり極性が強く、疎水性であるゴムやポリプロピレン等の汎用性樹脂との相溶性が悪い。そのため、これらの材料マトリックス中にセルロースファイバーを配合させると、凝集が生じてしまい、むしろ機械的強度の劣る材料となってしまう。

フィラーとして高い補強効果を発現させるには、何らかの化学的な処理が不可欠である。例えば、特許文献1においては、セルロースナノファイバーにアルカノイル基等の置換基に変性した変性セルロースナノファイバーが記載されている。

しかしながら、上記のような変性したセルロースファイバーを疎水性の高い樹脂やゴム等のマトリックス材料に配合した場合、マトリックス中での変性セルロースファイバーの分散性が改善されるものの、マトリックスと変性セルロースファイバーとの間での化学的な結合がもたらされず、十分な弾性特性、低線熱膨張性が発揮できていない、というのが現状である。

産業上の利用分野

本発明は、少なくとも1個の不飽和結合を有する炭化水素基を含む置換基に置換された変性セルロースファイバー及び当該変性セルロースファイバーを含むゴム組成物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
変性セルロースファイバー及びゴム成分を含むゴム組成物であって、
当該変性セルロースファイバーが、
セルロースファイバーを構成するセルロース中の一部の水酸基の水素原子が、式(1):
-A-R (1)
(式(1)中のAがカルボニル基(-CO-)であり、該式(1)の構造が、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸及びネルボン酸からなるモノ不飽和脂肪族カルボン酸;ソルビン酸、リノール酸、エイコサジエン酸及びドコサジエン酸からなるジ不飽和脂肪族カルボン酸;リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ジホモ-γ-リノレン酸及びエイコサトリエン酸からなるトリ不飽和脂肪族カルボン酸;ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸及びアドレン酸からなるテトラ不飽和脂肪族カルボン酸;ボセオペンタエン酸、エイコサペンタエン酸、オズボンド酸、イワシ酸及びテトラコサペンタエン酸からなるペンタ不飽和脂肪族カルボン酸;ドコサヘキサエン酸及びニシン酸からなるヘキサ不飽和脂肪族カルボン酸よりなる群から選ばれる一種又は二種以上の不飽和脂肪族カルボン酸におけるカルボン酸基から-OHを除いた残基である)
で表される置換基によって置換された変性セルロースファイバーであり、
ゴム組成物中における前記変性セルロースファイバーの含有量が、前記ゴム成分100重量部に対して1~50重量部である、
ゴム組成物。

【請求項2】
前記セルロースファイバーが、フィブリル化セルロースファイバーである、請求項に記載のゴム組成物。

【請求項3】
前記セルロースファイバーの置換度(DS)が、0.05~2.0である、請求項又はに記載のゴム組成物。

【請求項4】
前記式(1)の構造が、クロトン酸、オレイン酸及びソルビン酸よりなる群から選ばれる一種又は二種以上の不飽和脂肪族カルボン酸におけるカルボン酸基から-OHを除いた残基である、請求項1~3のいずれかに記載のゴム組成物。

【請求項5】
前記変性セルロースファイバーが、
前記式(1)で表される置換基による置換に加えて、セルロースの一部の水酸基の水素原子が、式(2):
-A-R (2)
(式(2)中、Rは炭素数1~30の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基であり、Aはカルボニル基(-CO-)又は単結合(-)である)
で表される置換基に置換された変性セルロースファイバーである、
請求項のいずれかに記載のゴム組成物。

【請求項6】
さらに硫黄を含む、請求項のいずれかに記載のゴム組成物。

【請求項7】
請求項に記載のゴム組成物を加硫することによって得られる加硫化物。

【請求項8】
変性セルロースファイバー及びゴム成分を含むゴム組成物の製造方法であって、
(I)セルロースファイバーを、式(1’):
-A-B (1’)
(式(1’)中のAがカルボニル基(-CO-)であり(R-CO-B)、該変性化剤が、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸及びネルボン酸からなるモノ不飽和脂肪族カルボン酸;ソルビン酸、リノール酸、エイコサジエン酸及びドコサジエン酸からなるジ不飽和脂肪族カルボン酸;リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ジホモ-γ-リノレン酸及びエイコサトリエン酸からなるトリ不飽和脂肪族カルボン酸;ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸及びアドレン酸からなるテトラ不飽和脂肪族カルボン酸;ボセオペンタエン酸、エイコサペンタエン酸、オズボンド酸、イワシ酸及びテトラコサペンタエン酸からなるペンタ不飽和脂肪族カルボン酸;ドコサヘキサエン酸及びニシン酸からなるヘキサ不飽和脂肪族カルボン酸よりなる群から選ばれる一種又は二種以上の不飽和脂肪族カルボン酸、並びに当該不飽和脂肪族カルボン酸の酸ハロゲン化物及び酸無水物よりなる群から選ばれる一種又は二種以上の化合物であり、Bは脱離基である)
によって表される変性化剤によって変性する工程、及び
(II)前記工程(I)で得られた変性セルロースファイバーとゴム成分とを混合する工程を含み、
ゴム組成物中における前記変性セルロースファイバーの含有量が、前記ゴム成分100重量部に対して1~50重量部である、
ゴム組成物の製造方法。

【請求項9】
前記セルロースファイバーが、フィブリル化セルロースファイバーである、請求項に記載のゴム組成物の製造方法。

【請求項10】
前記工程(I)が、
前記セルロースファイバーを前記式(1’)によって表される変性化剤によって変性することに加えて、セルロースファイバーを、式(2’):
B-A-Ra (2’)
(式(2’)中、Raは炭素数1~30の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基であり、Bは脱離基を表し、Aはカルボニル基(-CO-)又は単結合(-)である)
によって表される変性化剤によって変性することを含む工程である、
請求項又はに記載のゴム組成物の製造方法。

【請求項11】
変性セルロースファイバー、ゴム成分及び硫黄を含有するゴム組成物を加硫する加硫化物の製造方法であって、
(I)セルロースファイバーを、式(1’):
-A-B (1’)
(式(1’)中のAがカルボニル基(-CO-)であり(R-CO-B)、該変性化剤が、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸及びネルボン酸からなるモノ不飽和脂肪族カルボン酸;ソルビン酸、リノール酸、エイコサジエン酸及びドコサジエン酸からなるジ不飽和脂肪族カルボン酸;リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ジホモ-γ-リノレン酸及びエイコサトリエン酸からなるトリ不飽和脂肪族カルボン酸;ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸及びアドレン酸からなるテトラ不飽和脂肪族カルボン酸;ボセオペンタエン酸、エイコサペンタエン酸、オズボンド酸、イワシ酸及びテトラコサペンタエン酸からなるペンタ不飽和脂肪族カルボン酸;ドコサヘキサエン酸及びニシン酸からなるヘキサ不飽和脂肪族カルボン酸よりなる群から選ばれる一種又は二種以上の不飽和脂肪族カルボン酸、並びに当該不飽和脂肪族カルボン酸の酸ハロゲン化物及び酸無水物よりなる群から選ばれる一種又は二種以上の化合物であり、Bは脱離基である)
によって表される変性化剤によって変性する工程、
(II)前記工程(I)で得られた変性セルロースファイバーとゴム成分とを混合する工程、及び
(III)前記工程(II)で得られた混合物に加硫剤を配合し、得られたゴム組成物を加硫する工程を含み、
ゴム組成物中における前記変性セルロースファイバーの含有量が、前記ゴム成分100重量部に対して1~50重量部である、
加硫化物の製造方法。

【請求項12】
前記セルロースファイバーがフィブリル化セルロースファイバーである、請求項11に記載の加硫化物の製造方法。

【請求項13】
前記工程(I)が、
前記セルロースファイバーを前記式(1’)によって表される変性化剤によって変性することに加えて、セルロースファイバーを、式(2’):
B-A-R (2’)
(式(2’)中、Rは炭素数1~30の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基であり、Bは脱離基を表し、Aはカルボニル基(-CO-)又は単結合(-)である)
によって表される変性化剤によって変性する工程である、
請求項11又は12に記載の加硫化物の製造方法。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 登録
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