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二次元セルオートマトンによる肺結節明瞭化法 UPDATE

国内特許コード P210017754
整理番号 OU-0405
掲載日 2021年6月4日
出願番号 特願2019-140127
公開番号 特開2021-020015
登録番号 特許第6778962号
出願日 令和元年7月30日(2019.7.30)
公開日 令和3年2月18日(2021.2.18)
登録日 令和2年10月15日(2020.10.15)
発明者
  • 松本 俊郎
  • 三宅 秀敏
  • 原田 義富
出願人
  • 国立大学法人大分大学
発明の名称 二次元セルオートマトンによる肺結節明瞭化法 UPDATE
発明の概要 【課題】肺結節明瞭化画像に対する2値の誤差拡散画像から、二次元セルオートマトンを用いて淡い肺結節陰影を抽出し、適応ランクフィルタにて明瞭化することを目的とする。
【解決手段】本発明の肺結節明瞭化法は、胸部X線像から、肺結節明瞭化画像を作成する段階と、背景ノイズ抑制画像を作成する段階と、肺結節明瞭化画像に誤差拡散法を適用して2値の誤差拡散画像を作成する段階と、2値の誤差拡散画像に対してランクフィルタを用いることにより得られた所定領域内の画素値の順位に基づいて初期状態の画像を作成する段階と、二次元セルオートマトンによる状態遷移を行うことにより、淡い肺結節陰影を2値の点の集合として抽出して2値の点画像を作成する段階と、2値の点画像、肺結節明瞭化画像、及び背景ノイズ抑制画像を合成することにより適応ランク肺結節明瞭化画像を作成する段階と、適応ランク肺結節明瞭化画像を出力する段階と、を有する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要

肺がんによる死亡率は、今なお上昇傾向にあり、ステージと5年生存率の結果から、早期発見・治療が重大な課題である(非特許文献1)。しかしながら、日常臨床や検診の胸部X線読影で少なからず肺がんが見落とされており(非特許文献2及び3)、胸部単純X線写真(以下、「胸部X線像」という。)から肺結節を検出するために様々なコンピュータ支援診断(Computer-Aided Detection(or Diagnosis))(以下、単に「CAD」ともいう。)手法が提案され(非特許文献4~11)、期待が高まっている。

しかしながら、肺結節検出において肺血管陰影や、その正接像は、偽陽性候補として問題となるが、1枚の胸部X線像から肺血管陰影を抑制するものはこれまであまり知られていない。そこで、出願人らは、1枚の胸部X線像から、二次元ヒストグラムを用いて、肺門部肺血管陰影やその正接像などの偽陽性陰影と、鎖骨や肋骨、末梢肺血管陰影などの濃度変化を抑制することで、真の肺結節を相対的に明瞭化する肺結節明瞭化法、更に背景ノイズ抑制肺結節明瞭化法を提案している(特許文献1及び2、並びに非特許文献12及び13)。

背景ノイズ抑制肺結節明瞭化法により、明瞭化画像内の真の肺結節にコントラストが付き、指摘しやすくなった。しかしながら、コントラストの低い淡い肺結節陰影の一部は、点としての抽出が弱いために目立たず、指摘できない可能性があった(非特許文献13)。

産業上の利用分野

本発明は、二次元セルオートマトンによる肺結節明瞭化法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
胸部X線像から、二次元ヒストグラムを用いて抽出した偽陽性陰影の輝度値を調整することにより肺結節明瞭化画像を作成する第1の段階と、
多重解像度解析を用いて、前記肺結節明瞭化画像の正常陰影における濃度変化を背景ノイズとして抑制した背景ノイズ抑制画像を作成する第2の段階と、
前記肺結節明瞭化画像に誤差拡散法を適用して、2値の誤差拡散画像を作成する第3の段階と、
前記2値の誤差拡散画像に対してランクフィルタを用いることにより得られた所定領域内の画素値の順位に基づいて初期状態の画像を作成する第4の段階と、
前記初期状態の画像に対して二次元セルオートマトンによる状態遷移を行うことにより、肺結節陰影を2値の点の集合として抽出して2値の点画像を作成する第5の段階と、
記肺結節陰影を明瞭化するために、前記2値の点画像、前記肺結節明瞭化画像、及び前記背景ノイズ抑制画像を合成することにより適応ランク肺結節明瞭化画像を作成する第6の段階と、
作成した前記適応ランク肺結節明瞭化画像を出力する第7の段階と、
を有することを特徴とする肺結節明瞭化法。

【請求項2】
前記第1の段階は、前記偽陽性陰影の輝度値を調整することにより、偽陽性陰影を減少させる、請求項1に記載の肺結節明瞭化法。

【請求項3】
前記第2の段階は、
ウェーブレット変換による多重解像度解析を用いて陰影を抽出する段階と、
前記肺結節明瞭化画像の第1レベルの深さまで多重解像度解析を行い、前記第1レベルの低域側を除く第2レベルに含まれる成分を符号ありの状態で所定の大きさまで圧縮する段階と、
輝度値が所定の範囲に収まるようにウェーブレット逆変換により画像再構成を行う段階と、
を含む、請求項1または2に記載の肺結節明瞭化法。

【請求項4】
前記第3の段階は、
前記肺結節明瞭化画像に所定のフィルタサイズを有し、重みが均一なフィルタにてオープニング処理を行う段階と、
前記オープニング処理後の画像に誤差拡散法を適用する段階と、
を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の肺結節明瞭化法。

【請求項5】
前記第4の段階は、前記誤差拡散画像から所定サイズのランクフィルタを用いて、ランクが第1の値以上の値を示すものを黒画素とし、その他の値を示すものを白画素とした2値の初期状態の画像を作成する段階を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の肺結節明瞭化法。

【請求項6】
前記第5の段階は、
注目画素と当該注目画素の8近傍であるムーア近傍における黒画素の数が1~3個である第1の状態の場合、前記注目画素を黒画素とする段階と、
前記ムーア近傍における黒画素の数が4個である第2の状態の場合、前記注目画素の値はそのままとする段階と、
前記第1及び第2の状態以外の第3の状態の場合、前記注目画素は全て白画素とする段階と、
前記第1~第3の状態を1つの世代とし、第X世代における生存率の関数λ(X)を表す下記の式における第1世代の値λ(1)と第X世代の値λ(X)との差の絶対値が閾値Th以上になるまで世代交代を繰り返すことで肺結節陰影を黒画素の集合として抽出する段階と、
を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の肺結節明瞭化法。
λ(X)=A/B
ただし、
A:ムーア近傍で1~3個の画素が黒画素の場合の数+ムーア近傍で4個の画素が黒画素であり、注目画素も黒画素である場合の数
B:全遷移数(外周1ピクセルを除く全画素数)

【請求項7】
前記第6の段階は、
前記2値の点画像の前記黒画素を同じ座標の前記肺結節明瞭化画像の画素に置き換え、前記2値の点画像の前記白画素を同じ位置の前記背景ノイズ抑制画像の画素に置き換えることにより両者を合成する段階と、
前記合成した画像に平均値フィルタを用いて画像を平滑化する段階と、
を含む、請求項6に記載の肺結節明瞭化法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2019140127thum.jpg
出願権利状態 登録
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