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アミロイドβタンパク質オリゴマーと結合するヒト化抗体 UPDATE

国内特許コード P210017756
整理番号 OU-0393
掲載日 2021年6月4日
出願番号 特願2019-145696
公開番号 特開2021-024831
出願日 令和元年8月7日(2019.8.7)
公開日 令和3年2月22日(2021.2.22)
発明者
  • 松原 悦朗
出願人
  • 国立大学法人大分大学
発明の名称 アミロイドβタンパク質オリゴマーと結合するヒト化抗体 UPDATE
発明の概要 【課題】アミロイドβタンパク質(Aβ)モノマーには結合せず、Aβオリゴマーにのみ特異的に結合する新たなヒト化抗体の提供。
【解決手段】Aβオリゴマーと結合するヒト化モノクローナル抗体であって、CDR1、CDR2、CDR3として特定の配列に記載のアミノ酸配列を有する重鎖と、CDR1、CDR2、CDR3として特定の配列に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖とを含むヒト化モノクローナル抗体。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

アルツハイマー型認知症(AD)は、認知症の最も頻繁な病態であり、今日では、世界中で4700万人の認知症患者が存在すると推測されており、このうち約70%をADが占めている。AD患者脳の病理学的な主な特徴は、線維化した不溶性アミロイドβ(Aβ)ペプチドからなる老人斑又はアミロイド斑と過剰にリン酸化したタウタンパク質からなる神経原線維変化沈着の形成である。ADでは、神経細胞膜を貫通して局在する前駆体膜タンパク質である「アミロイド前駆体タンパク質」(APP)からプロテアーゼ切断によって生理的にモノマーの形態で産生されたAβペプチドが重合し、可溶性Aβオリゴマーを形成し、シナプス機能障害から致死的なタウカスケードへの引き金となり、認知機能障害が発症すると考えられている。最近、脳内Aβオリゴマーやタウタンパク質の直接的なPETイメージング解析が可能となり、それぞれ脳内蓄積はAβオリゴマーが先行する形で、認知症発症の約15年前から始まっていることが明らかとった。

可溶性Aβオリゴマーは、嗅内野皮質にプレクリニカルADの段階から蓄積を開始し(非特許文献1)、脳内では神経細胞内に局在するが、AD患者脳では神経細胞外にもびまん性老人斑様の局在を認める(非特許文献1;非特許文献2)。細胞外の可溶性Aβオリゴマーを制御すると、神経細胞内Aβオリゴマーの蓄積阻止、ひいては神経細胞変性やシナプス変性阻止と記憶障害発症予防効果(非特許文献1)や記憶障害回復効果(非特許文献2)が達成されることが証明されている。

Aβモノマーには結合せず、Aβオリゴマーにのみに特異的に結合するヒト化抗体が報告されている(特許文献1及び2)。このヒト化抗体は、抗認知機能障害剤、アルツハイマー病治療剤、老人班形成抑制剤、及びアミロイドβアミロイド線維形成阻害剤の有効成分として使用できる。また、このヒト化抗体を用いて、被験者から採取された試料におけるAβオリゴマーを検出することにより、被験者がAD候補であるか否かの診断に役立つデータの取得が可能となる。

産業上の利用分野

本発明はアミロイドβタンパク質オリゴマーと結合するヒト化抗体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
アミロイドβタンパク質(Aβ)オリゴマーと結合するヒト化モノクローナル抗体であって、
CDR1として配列番号1に記載のアミノ酸配列、CDR2として配列番号2に記載のアミノ酸配列、及びCDR3として配列番号3に記載のアミノ酸配列を有する重鎖と、
CDR1として配列番号4に記載のアミノ酸配列、CDR2として配列番号5に記載のアミノ酸配列、及びCDR3として配列番号6に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖と
を含むヒト化モノクローナル抗体。

【請求項2】
配列番号7に記載のアミノ酸配列、又は該アミノ酸配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖と、
配列番号8に記載のアミノ酸配列、又は該アミノ酸配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖と
を含む、請求項1に記載のヒトモノクローナル化抗体。

【請求項3】
配列番号7に記載のアミノ酸配列を有するアミノ酸配列を有する重鎖と、
配列番号8に記載のアミノ酸配列を有するアミノ酸配列を有する軽鎖と
を含む、請求項1に記載のヒト化モノクローナル抗体。

【請求項4】
Aβオリゴマーに選択的結合を示す、請求項1~4のいずれ一項に記載のヒト化モノクローナル抗体。

【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のヒト化モノクローナル抗体を含有する、抗認知機能障害剤。

【請求項6】
請求項1~4のいずれか一項に記載のヒト化モノクローナル抗体を含有する、アルツハイマー病治療剤。

【請求項7】
請求項1~4のいずれか一項に記載のヒト化モノクローナル抗体を含有する、老人班形成抑制剤。

【請求項8】
請求項1~4のいずれか一項に記載のヒト化モノクローナル抗体を含有する、Aβアミロイド線維形成阻害剤。

【請求項9】
請求項1~4のいずれか一項に記載のヒト化モノクローナル抗体を用いて、被験者から採取された試料に含まれるAβオリゴマーを検出する工程を含み、
Aβオリゴマーの検出量を、基準値より多い場合にはアルツハイマー型認知症(AD)であり、基準値より少ない場合にはアルツハイマー型認知症(AD)ではない、という基準と比較することにより、前記被検者がADを発症しているか否かを試験する方法。

【請求項10】
請求項9に記載の方法のために用いられる、請求項1~4のいずれか一項に記載のヒト化モノクローナル抗体を含むキット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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