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触媒及びその使用方法 NEW

国内特許コード P210017863
整理番号 AF40-06WO,(AF40P005)
掲載日 2021年8月23日
出願番号 特願2020-525636
出願日 令和元年6月12日(2019.6.12)
国際出願番号 JP2019023369
国際公開番号 WO2019240200
国際出願日 令和元年6月12日(2019.6.12)
国際公開日 令和元年12月19日(2019.12.19)
優先権データ
  • 特願2018-112139 (2018.6.12) JP
発明者
  • 山内 美穂
  • 中嶋 直敏
  • 北野 翔
  • 程 俊芳
  • 福嶋 貴
  • 東 学
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 触媒及びその使用方法 NEW
発明の概要 本発明の複合体は、電気伝導性を有する材料と、該材料に担持された遷移金属の酸化物と、を備え、前記遷移金属の酸化物はアモルファス構造を有する。
従来技術、競合技術の概要

近年、二酸化炭素低減のために再生可能エネルギーを用いることが検討されている。太陽光発電や風力発電などにより電力として生産された再生可能エネルギーは蓄電することが難しいことから、再生可能エネルギーから生じた余剰エネルギーを備蓄する手段として、水素やアンモニア、メチルシクロヘキサンなどをエネルギーキャリアとして用いる方法が提案されている。いずれの場合も余剰エネルギーから水素を得ることが必要である。効率的に水素を得る方法としては、炭化水素などの化石燃料から水蒸気改質法などにより水素を得る方法が知られている。しかし、地球環境問題を考えた場合、化石資源に依らない方法によって水素を得ることが重要である。

そのような方法として、水の電気分解が知られている。水の電気分解は化石燃料を用いる水蒸気改質法等と同様に、工業的に確立された水素製造方法であるが、石油化学の勃興により炭化水素の水蒸気改質法が経済的に有利とされている。かかる状況下において、電気分解を水素製造方法として産業上利用するために、高温高圧水電解、固体高分子電解質(Solid Polymer Electrolytes、SPE)電解、高温水蒸気電解などの技術開発が行われている。

水の電解槽の電圧は、理論電解電圧、電極における反応の抵抗による過電圧、および電解液や隔膜の電気抵抗のオーム損を加えたものである。理論電解電圧は、電気分解をするための電気量や必要な電気量とエンタルピー変化などから求められる電圧(1.23V)である。水の電解槽の電圧を下げるためには、前記理論電解電圧、過電圧およびオーム損のいずれかを低減させることが考えられる。このうち理論電解電圧は計算からも求められるものであるが、オーム損はセルの設計変更により最適値を求めることができ、過電圧は電気化学反応を促進する能力の強い触媒活性の高い電極を用いれば低下させる事が出来る。

特許文献1には、酸化イリジウム触媒を用いたアノードにおいて水の電気分解を行い、生成したプロトンをカソードに供給し、カソードにおいてカルボン酸を水素化してアルコールを生成する技術が開示されている。

非特許文献1は、電着して得られた酸化イリジウムのフィルムの電子構造を調べたところ、水の電気分解反応中にIr(III)とIr(V)の酸化状態が両方存在していることを明らかにしている。

非特許文献2には、500℃で焼成して生成された酸化イリジウム(T-IrO)、それをさらに500℃で還元して得られた金属であるイリジウム(A-Ir)、それを電気化学的に酸化して得られたE-Irにおいて、アノードとしての性能を評価したことが記載されている。それによると、酸素発生反応が起こっている領域にはIr(III)が存在していること、Ir(III)は、T-IrOとE-IrとではE-Irの方が多く、E-Irはアモルファスであり、多孔表面でIr原子の露出が多いことが記載されている。

産業上の利用分野

本発明は、触媒および電極に関し、詳しくは、水の電気分解などに対して高い活性を有する触媒、およびこの触媒を備えた電極に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
電気伝導性を有する材料と、該材料に担持された遷移金属の酸化物と、を備え、前記遷移金属の酸化物はアモルファス構造を有する複合体。

【請求項2】
電気伝導性を有する材料と、該材料に担持された遷移金属の酸化物と、を備え、前記遷移金属の酸化物はアモルファス構造を有する複合体を含む触媒。

【請求項3】
電気伝導性を有する材料と、該材料に担持された遷移金属の酸化物とを備える複合体が、電気伝導性を有する基材に保持された構造体であって、前記遷移金属は、周期表第8~第10族の遷移金属の少なくとも1種であり、前記遷移金属の酸化物はアモルファス構造を有し、前記基材は多孔質材料である構造体。

【請求項4】
電気伝導性を有する材料と、該材料に担持された遷移金属の酸化物とを備える複合体が、電気伝導性を有する基材に保持された電極であって、前記遷移金属は、周期表第8~第10族の遷移金属の少なくとも1種であり、前記遷移金属の酸化物はアモルファス構造を有し、前記基材は多孔質材料である電極触媒。

【請求項5】
電気伝導性を有する材料と、該材料に担持された遷移金属の酸化物とを備える複合体が、電気伝導性を有する基材に保持された構造体を含む電極をアノードに用いた電気化学反応装置。

【請求項6】
電気伝導性を有する材料と、該材料に担持された遷移金属の酸化物とを備える複合体が、電気伝導性を有する基材に保持された構造体を含むアノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとの間に設けられた電解質膜と、を具備する膜電極接合体。

【請求項7】
請求項6に記載の膜電極接合体を備え、前記アノードに水または水蒸気を供給する第1の供給手段と、前記カソードにカルボン酸類を提供する第2の供給手段と、前記カソードにおいて生成されたアルコールを回収する手段と、を備えるアルコール合成装置。

【請求項8】
電気伝導性を有する材料と、該材料に担持された遷移金属の酸化物と、を備える複合体が、多孔質構造で電気伝導性基材に保持された構造体の製造方法であって、
電気伝導性を有する材料を、遷移金属の酸化物の前駆体の溶液に浸漬し、前記材料を浸漬した前記溶液を加熱する工程を有する構造体の製造方法。

【請求項9】
電気伝導性を有する材料と、該材料に担持された遷移金属の酸化物と、を備える複合体が、多孔質構造の電気伝導性基材に保持された電極触媒の製造方法であって、
遷移金属の酸化物の前駆体をアルカリ金属の水溶液または多価アルコール水で処理して得られた遷移金属により得られた遷移金属を固体電解質膜に塗布し、電気伝導性を有する材料を保持した基材を併せて接合する工程を有する電極触媒の製造方法。

【請求項10】
前記電気伝導性を有する材料が酸化チタンであり、前記遷移金属の酸化物が酸化イリジウムであり、前記多孔質構造の電気伝導性基材がチタンである請求項9に記載の電極触媒の製造方法。

【請求項11】
電極触媒の活性化方法であって、
電解液中に設けた請求項4に記載の電極触媒と標準電極の系において、オンセット電位に対し、印加電圧を-3.0V~1.5Vの範囲で1往復以上掃引する電極触媒の活性化方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2020525636thum.jpg
出願権利状態 公開
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 再生可能エネルギーからのエネルギーキャリアの製造とその利用のための革新的基盤技術の創出 領域
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