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多孔質体、中空材料、人工血管、及び、医療用材料

国内特許コード P210017869
整理番号 (S2018-0685-N0)
掲載日 2021年8月23日
出願番号 特願2020-523156
出願日 令和元年6月5日(2019.6.5)
国際出願番号 JP2019022418
国際公開番号 WO2019235543
国際出願日 令和元年6月5日(2019.6.5)
国際公開日 令和元年12月12日(2019.12.12)
優先権データ
  • 特願2018-108148 (2018.6.5) JP
発明者
  • 中澤 靖元
  • 坂田 智恵美
  • 太良 修平
  • 小柳 英里
出願人
  • 国立大学法人東京農工大学
  • 学校法人日本医科大学
発明の名称 多孔質体、中空材料、人工血管、及び、医療用材料
発明の概要 互いに対向する第1面及び第2面を有し、第1高分子材料及び第2高分子材料を含む多孔質体において、第1高分子材料のヤング率は、第2高分子材料のヤング率より小さく、第1高分子材料の生体内での消失速度は、第2高分子材料の生体内での消失速度より大きく、多孔質体の第1領域における組成と、多孔質体の第2領域における組成とが、互いに相違する。
従来技術、競合技術の概要

スキャフォルドなどの医療用デバイス用の素材として、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)が多用されている。ePTFEは柔軟性があり、生体に対して活性を示さないことから、多くの軟組織系材料に応用されている。一方、ePTFEは生体に吸収されにくく、遠隔期における血栓生成、石灰化、耐久性などに課題が残る。そこで、近年、生体吸収性に優れた吸収性材料を医療用デバイスに応用することが検討されている(例えば、特許文献1~6、非特許文献1~9を参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
特許文献1 特表2012-519559号公報
特許文献2 特開2017-080116号公報
特許文献3 特許第6294577号明細書
特許文献4 特表2013-534978号公報
特許文献5 特表2014-517070号公報
特許文献6 特表2009-515569号公報
[非特許文献]
非特許文献1 Sugiura T et al.、"Novel Bioresorbable Vascular Graft With Sponge-Type Scaffold as a Small-Diameter Arterial Graft"、Ann Thorac Surg. 102、 720-727 (2016)
非特許文献2 Tara S et al.、"Evaluation of remodeling process in small-diameter cell-free tissue-engineered arterial graft"、J. Vasc. Surg.62、734-743 (2015)
非特許文献3 Wang S et. al.、"Fabrication of small-diameter vascular scaffolds by heparin-bonded P(LLA-CL) composite nanofibers to improve graft patency"、International Journal of Nanomedicine、Dove Medical Press、 2013年6月7日、Vol. 8、2131-2139。
非特許文献4 Young Min Shin et.al.、"Mussel-Inspired Immobilization of Vascular Endothelial Growth Factor (VEGF) for Enhanced Endothelialization of Vascular Grafts"、Biomacromolecules. 13、2020-2028 (2012)
非特許文献5 Tal Dvir et.al.、"Prevascularization of cardiac patch on the omentum improves its therapeutic outcome"、PNAS. 106、 14990-14995(2009)
非特許文献6 Erik J. Suuronen et.al.、"An acellular matrix-bound ligand enhances the mobilization, recruitment and therapeutic effects of circulating progenitor cells in a hindlimb ischemia model"、FASEB J. 23、 1447-1458 (2009)
非特許文献7 K.R.Stevens et.al.、"Physiological function and transplantation of scaffold-free and vascularized human cardiac muscle tissue"、PNAS. 106、16568-16573 (2009)
非特許文献8 N. Engl. J. Med. 344、 532-533(2001)、 J. Thorac. Cardiovasc. Surg.139、431-436(2010)
非特許文献9 M. Kheradmandi et.al.、"Skeletal muscle regeneration via engineered tissue culture over electrospun nanofibrous chitosan/PVA scaffold"、J. Biomed. Mater. Res. Part A(J Biomed Mater Res A).104、1720-1727(2016)
非特許文献10 B. M. Learoyd et.al.、"Alterations with age in the viscoelastic properties of human arterial walls"、Circ. Res. 18、278-292(1966)

産業上の利用分野

本発明は、多孔質体、及び、医療用材料に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
互いに対向する第1面及び第2面を有し、第2高分子材料を含む多孔質体であって、
37℃の精製水中における水中引張強度に基づいて決定された前記多孔質体のヤング率が、0.1MPa以上10MPa以下であり、
(i)前記多孔質体の第1領域から採取され、大きさが10mm×10mmの第1サンプルを、35~39℃の疑似生体液に30日間浸漬させた場合における前記第1サンプルの質量損失率が、(ii)前記多孔質体の第2領域から採取され、大きさが10mm×10mmの第2サンプルを、35~39℃の疑似生体液に30日間浸漬させた場合における前記第2サンプルの質量損失率よりも大きく、
前記第1領域及び前記第1面の距離は、前記第2領域及び前記第1面の距離よりも小さく、
前記第2高分子材料は、第2生分解性プラスチック、第2生体高分子、及び、第2天然高分子からなる群から選択される少なくとも1種の物質を含み、
前記第2生分解性プラスチックは、(i)ポリD乳酸(PDLA)、ポリL乳酸(PLLA)、ポリDL乳酸(PDLLA)、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリグラクチン、ポリエチレンカーボネート、分解性ポリウレタン、及び、(ii)これらを構成するモノマーの少なくとも2つの共重合体、又は、これらを構成するモノマーの少なくとも1つと他のモノマーとの共重合体、並びに、(iii)これらの塩及び誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記第2生体高分子は、(i)コラーゲン、フィブリン、及び、(ii)これらを構成するモノマーの少なくとも2つの共重合体、又は、これらを構成するモノマーの少なくとも1つと他のモノマーとの共重合体、並びに、(iii)これらの塩及び誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記第2天然高分子は、(i)キチン、セリシン、フィブロイン、カルボキシメチルセルロース、キトサン、及び、(ii)これらを構成するモノマーの少なくとも2つの共重合体、又は、これらを構成するモノマーの少なくとも1つと他のモノマーとの共重合体、並びに、(iii)これらの塩及び誘導体からなる群から選択される少なくとも1種である、
多孔質体。

【請求項2】
前記多孔質体は、前記第2高分子材料よりも生分解性又は生体吸収性に優れた第1高分子材料をさらに含む、
請求項1に記載の多孔質体。

【請求項3】
互いに対向する第1面及び第2面を有し、第1高分子材料及び第2高分子材料を含む多孔質体であって、
前記第1高分子材料のヤング率は、前記第2高分子材料のヤング率より小さく、
前記第1高分子材料の生体内での消失速度は、前記第2高分子材料の生体内での消失速度より大きく、
前記多孔質体の第1領域における組成と、前記多孔質体の第2領域における組成とが、互いに相違し、
前記第1領域及び前記第1面の距離は、前記第2領域及び前記第1面の距離よりも小さい、
多孔質体。

【請求項4】
互いに対向する第1面及び第2面を有し、第1高分子材料及び第2高分子材料を含む多孔質体であって、
前記第1高分子材料のヤング率は、前記第2高分子材料のヤング率より小さく、
前記第1高分子材料のリン酸緩衝生理食塩水に対する吸収性は、前記第2高分子材料のリン酸緩衝生理食塩水に対する吸収性より大きく、
前記多孔質体の第1領域における組成と、前記多孔質体の第2領域における組成とは、互いに相違し、
前記第1領域及び前記第1面の距離は、前記第2領域及び前記第1面の距離よりも小さい、
多孔質体。

【請求項5】
(a)前記多孔質体の第1領域における、前記第1高分子材料の密度に対する前記第2高分子材料の密度の割合と、(b)前記多孔質体の第2領域における、前記第1高分子材料の密度に対する前記第2高分子材料の密度の割合とが、互いに相違する、
請求項2から請求項4までの何れか一項に記載の多孔質体。

【請求項6】
前記多孔質体は、
前記多孔質体の前記第1面の側の表面に配される、多孔質な第1表層と、
前記第1表層の前記第2面の側に配され、前記第1表層を支持する、多孔質な支持層と、
を備え、
前記第1領域は、前記第1表層の少なくとも一部に配され、
前記第2領域は、前記支持層の少なくとも一部に配される、
請求項2から請求項5までの何れか一項に記載の多孔質体。

【請求項7】
前記第1表層及び前記支持層のそれぞれは、前記第1高分子材料及び前記第2高分子材料を含む複合繊維のウェブを有し、
(i)前記第1領域の前記複合繊維における、前記第1高分子材料の質量に対する前記第2高分子材料の質量の割合は、(ii)前記第2領域の前記複合繊維における、前記第1高分子材料の質量に対する前記第2高分子材料の質量の割合より小さい、
請求項6に記載の多孔質体。

【請求項8】
前記第1表層及び前記支持層のそれぞれは、前記第1高分子材料及び前記第2高分子材料を含む複合繊維のウェブを有し、
前記複合繊維は、前記第2高分子材料のコア及び前記第1高分子材料のシェルを含むコア-シェル構造を有し、
(i)前記第1領域の前記複合繊維における、前記シェルの直径又は相当直径に対する前記コアの直径又は相当直径の割合は、(ii)前記第2領域の前記複合繊維における、前記シェルの直径又は相当直径に対する前記コアの直径又は相当直径の割合より小さい、
請求項6に記載の多孔質体。

【請求項9】
(c)前記多孔質体の第3領域における、前記第1高分子材料の密度に対する前記第2高分子材料の密度の割合と、(b)前記多孔質体の前記第2領域における、前記第1高分子材料の密度に対する前記第2高分子材料の密度の割合とは、互いに相違し、
前記第3領域及び前記第1面の距離は、前記第2領域及び前記第1面の距離よりも小さく、
前記第3領域は、前記支持層の少なくとも一部に配される、
請求項6から請求項8までの何れか一項に記載の多孔質体。

【請求項10】
前記多孔質体は、前記多孔質体の前記第2面の側の表面に配される、多孔質な第2表層をさらに備え、
前記支持層は、前記第1表層及び前記第2表層の間に配される、
請求項6から請求項9までの何れか一項に記載の多孔質体。

【請求項11】
(d)前記多孔質体の第4領域における、前記第1高分子材料の密度に対する前記第2高分子材料の密度の割合と、(b)前記多孔質体の前記第2領域における、前記第1高分子材料の密度に対する前記第2高分子材料の密度の割合とは、互いに相違し、
前記第4領域及び前記第1面の距離は、前記第2領域及び前記第1面の距離よりも大きく、
前記第4領域は、前記第2表層の少なくとも一部に配される、
請求項10に記載の多孔質体。

【請求項12】
前記多孔質体は、(i)シート状若しくはフィルム状、(ii)チューブ状若しくはロール状、又は、(iii)ブロック状、柱状若しくはパッド状の形状を有する、
請求項1から請求項11までの何れか一項に記載の多孔質体。

【請求項13】
前記第1高分子材料は、(i)ポリアクリル酸メチル(PMA)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒアルロン酸、アルギン酸、ポリグリコール酸(PGA)、ポリエチレンカーボネート、コラーゲン、フィブリン、ポリグラクチン、キトサン、及び、(ii)これらを構成するモノマーの少なくとも2つの共重合体、又は、これらを構成するモノマーの少なくとも1つと他のモノマーとの共重合体、並びに、(iii)これらの塩及び誘導体から選択される少なくとも1種の物質を含む、
請求項3又は請求項4に記載の多孔質体。

【請求項14】
前記第2高分子材料は、(i)コラーゲン、フィブリン、ポリグラクチン、キトサン、キチン、フィブロイン、セリシン、ポリD乳酸(PDLA)、ポリL乳酸(PLLA)、ポリDL乳酸(PDLLA)、ポリ(ε-カプロラクトン)(PCL)、ポリエチレンカーボネート、ポリウレタン、カルボキシメチルセルロース、及び、(ii)これらを構成するモノマーの少なくとも2つの共重合体、又は、これらを構成するモノマーの少なくとも1つと他のモノマーとの共重合体、並びに、(iii)これらの塩及び誘導体から選択される少なくとも1種の物質を含む、
請求項3又は請求項4に記載の多孔質体。

【請求項15】
前記第1高分子材料は、第1生分解性プラスチック、第1生体高分子、及び、第1天然高分子からなる群から選択される少なくとも1種の物質を含み、
前記第1生分解性プラスチックは、(i)ポリグリコール酸、ポリビニルアルコール、ポリグラクチン、ポリエチレンカーボネート、分解性ポリウレタン、及び、(ii)これらを構成するモノマーの少なくとも2つの共重合体、又は、これらを構成するモノマーの少なくとも1つと他のモノマーとの共重合体、並びに、(iii)これらの塩及び誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記第1生体高分子は、(i)コラーゲン、フィブリン、アルギン酸、ヒアルロン酸、及び、(ii)これらを構成するモノマーの少なくとも2つの共重合体、又は、これらを構成するモノマーの少なくとも1つと他のモノマーとの共重合体、並びに、(iii)これらの塩及び誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記第1天然高分子は、(i)キトサン、及び、(ii)これらを構成するモノマーの少なくとも2つの共重合体、又は、これらを構成するモノマーの少なくとも1つと他のモノマーとの共重合体、並びに、(iii)これらの塩及び誘導体からなる群から選択される少なくとも1種である、
請求項2から請求項4までの何れか一項に記載の多孔質体。

【請求項16】
前記第2高分子材料は、第2生分解性プラスチック、第2生体高分子、及び、第2天然高分子からなる群から選択される少なくとも1種の物質を含み、
前記第2生分解性プラスチックは、(i)ポリD乳酸(PDLA)、ポリL乳酸(PLLA)、ポリDL乳酸(PDLLA)、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリグラクチン、ポリエチレンカーボネート、分解性ポリウレタン、及び、(ii)これらを構成するモノマーの少なくとも2つの共重合体、又は、これらを構成するモノマーの少なくとも1つと他のモノマーとの共重合体、並びに、(iii)これらの塩及び誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記第2生体高分子は、(i)コラーゲン、フィブリン、及び、(ii)これらを構成するモノマーの少なくとも2つの共重合体、又は、これらを構成するモノマーの少なくとも1つと他のモノマーとの共重合体、並びに、(iii)これらの塩及び誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記第2天然高分子は、(i)キチン、セリシン、フィブロイン、カルボキシメチルセルロース、キトサン、及び、(ii)これらを構成するモノマーの少なくとも2つの共重合体、又は、これらを構成するモノマーの少なくとも1つと他のモノマーとの共重合体、並びに、(iii)これらの塩及び誘導体からなる群から選択される少なくとも1種である、
請求項3から請求項12及び請求項15の何れか一項に記載の多孔質体。

【請求項17】
請求項1から請求項16までの何れか一項に記載の多孔質体を含む、
医療用材料。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 公開
※ 国立大学法人東京農工大学では、先端産学連携研究推進センターにおいて、知的財産の創出・権利化・活用に取り組んでいます。上記の特許・技術の内容および導入に興味・関心がありましたら、当センターまでお気軽にお問い合わせください。


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