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薬物送達用担体

国内特許コード P210017880
整理番号 (S2018-0655-N0)
掲載日 2021年8月23日
出願番号 特願2020-521135
出願日 平成31年4月26日(2019.4.26)
国際出願番号 JP2019017921
国際公開番号 WO2019225296
国際出願日 平成31年4月26日(2019.4.26)
国際公開日 令和元年11月28日(2019.11.28)
優先権データ
  • 特願2018-099998 (2018.5.24) JP
発明者
  • 丸山 徹
  • 渡邊 博志
  • 異島 優
  • 前田 仁志
  • 水田 夕稀
  • 木下 遼
出願人
  • 国立大学法人熊本大学
発明の名称 薬物送達用担体
発明の概要 8個以上のマンノース残基を有する高マンノース糖鎖と、前記高マンノース糖鎖と相互作用する物質又は前記高マンノース糖鎖と相互作用する物質の結合部位と、が結合した、ヒト血清アルブミン変異体を含む薬物送達用担体。
従来技術、競合技術の概要

難治性癌に対する新たな治療標的として、腫瘍組織の特徴的な間質である腫瘍微小環境が注目されている。これは腫瘍微小環境が癌の増殖、転移、悪性化や薬剤耐性の原因となるためである。

分子標的薬を含む近年の抗癌薬の多様化と治療法は大きく進歩したものの、単剤で癌を死滅させることはできない。これは、癌微小環境における腫瘍関連マクロファージ(TAM)や癌関連線維芽細胞(CAF)等の細胞群を制御する治療戦略が確立していないためである。M2様マクロファージであるTAMは、悪性腫瘍の発生初期から転移巣の形成までの過程、すなわち、癌細胞の増殖、浸潤、転移に深く関与し、腫瘍の微小環境を悪性化する治療抵抗性因子として位置付けられている。

また、CAFは、増殖能、移動能に優れており、癌細胞の増殖、浸潤、転移過程において重要な役割を果たしているだけでなく、細胞外マトリックスの異常増殖を促進するため、抗癌剤の腫瘍浸透性の減弱化に伴う治療抵抗性を惹き起こす。更に、癌幹細胞とCAFとのシグナル伝達リンクが癌幹細胞の生存に重要であることも報告されている(例えば、非特許文献1を参照。)。

興味深いことに、癌微小環境にCD206高発現TAMやCD280高発現CAFが多く存在する癌組織は、悪性度が高く、治療抵抗性かつ予後不良であることが臨床所見からも実証されている。

ところで、ヒト血清アルブミン(以下、「HSA」という場合がある。)は単純タンパク質であり、糖鎖を有していない。これに対し、発明者らは、以前に、HSAにN-結合型糖鎖結合アミノ酸配列を形成するように部位特異的変異(D63N、A320T、D494N)を導入し、これを酵母で産生することで、酵母発現系に特有の高マンノース糖鎖が結合したHSA(以下、「Man-HSA」という場合がある。)を作製することに初めて成功した(例えば、非特許文献2を参照。)さらに、作製したMan-HSAが、CD206及びCD280標的能を有していることを、健常マウス及び線維化モデルマウスにて確認済みである。

産業上の利用分野

本発明は、薬物送達用担体に関する。より詳細には、本発明は、薬物送達用担体、薬物送達用担体をコードする核酸及び薬物送達システムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
8個以上のマンノース残基を有する高マンノース糖鎖と、
前記高マンノース糖鎖と相互作用する物質又は前記高マンノース糖鎖と相互作用する物質の結合部位と、
が結合した、ヒト血清アルブミン変異体を含む薬物送達用担体。

【請求項2】
前記高マンノース糖鎖と相互作用する物質が、生体適合性ポリマー又はタンパク質である、請求項1に記載の薬物送達用担体。

【請求項3】
前記高マンノース糖鎖と相互作用する物質の分子量が、5,000~100,000である、請求項1又は2に記載の薬物送達用担体。

【請求項4】
前記高マンノース糖鎖と相互作用する物質が生体適合性ポリマーであり、前記生体適合性ポリマーの重量平均分子量が、30,000~50,000である、請求項1~3のいずれか一項に記載の薬物送達用担体。

【請求項5】
前記高マンノース糖鎖と相互作用する物質がタンパク質であり、前記高マンノース糖鎖と相互作用する物質の結合部位が、前記タンパク質が結合するアミノ酸配列からなる部位である、請求項1~3のいずれか一項に記載の薬物送達用担体。

【請求項6】
前記ヒト血清アルブミン変異体が、D63N、A320T及びD494Nからなる群より選択される少なくとも1つの変異を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の薬物送達用担体。

【請求項7】
D63N、A320T及びD494Nからなる群より選択される少なくとも1つの変異を有するヒト血清アルブミン変異体と、N-結合型糖鎖結合アミノ酸配列を有しないヒト血清アルブミンとの融合タンパク質である、請求項6に記載の薬物送達用担体。

【請求項8】
D63N、A320T及びD494Nからなる群より選択される少なくとも1つの変異を有するヒト血清アルブミン変異体と、抗体定常領域との融合タンパク質である、請求項6に記載の薬物送達用担体。

【請求項9】
請求項7又は8に記載の薬物送達用担体をコードする核酸。

【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の薬物送達用担体と、薬物とが結合した、薬物送達システム。

【請求項11】
癌治療剤、腫瘍微小環境の改善剤又は造影剤である、請求項10に記載の薬物送達システム。

【請求項12】
8個以上のマンノース残基を有する高マンノース糖鎖と、重量平均分子量が30,000~50,000である生体適合性ポリマーが結合した、ヒト血清アルブミン変異体を含む薬物送達用担体と、抗癌剤とが結合した、癌治療剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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