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表面構造体、およびそれを用いた液滴の回収方法 UPDATE

国内特許コード P210017942
整理番号 T4-19009-T
掲載日 2021年10月29日
出願番号 特願2020-060314
公開番号 特開2021-154712
出願日 令和2年3月30日(2020.3.30)
公開日 令和3年10月7日(2021.10.7)
発明者
  • 西村 涼
  • 内田 欣吾
出願人
  • 学校法人龍谷大学
発明の名称 表面構造体、およびそれを用いた液滴の回収方法 UPDATE
発明の概要 【課題】テングシロアリの翅の表面構造を模倣して、微小液滴を効率的に回収できる表面構造体を提供する。
【解決手段】基材上に、長さが1.5~30μmであり直径が1~6μmである第1針状構造、および長さが1~5μmであり直径が0.05~1μmである第2針状構造を有し、前記第1針状構造および第2針状構造が金属、または樹脂からなる、表面構造体。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

地球の温暖化に伴い乾燥地域が拡大し、水不足の解決方法が求められている。乾燥地域では地下水源が限られる一方で、空気中には霧が発生することがあり、霧を効率的に回収できれば有力な水源となり得る。霧粒は重量が小さいため物質表面に付着しやすいが、体積に対して表面積が大きいために迅速に蒸発する傾向があり、回収は容易ではない。

オーストラリア原産のテングシロアリは、巣作りのために雨季に飛行する。このシロアリの翅の表面は、霧粒を付着させ、大きな水滴にしてから表面から排除する機能を備えている(非特許文献1)。この表面構造を模倣し、霧粒を効率的に収集して液滴に転換させることができれば、乾燥地域における水不足への有力な対策となると考えられる。しかし、テングシロアリの翅は数ミリメーターの大きさであり、その表面の微細構造を3Dプリンター等により忠実に再現することは難しい。このような微細構造は、半導体の集積回路の製造に用いられるフォトリソグラフィーにより再現することはできるが、フォトリソグラフィーには大規模な装置と多くの工程が必要であり、より簡便に微細構造を製造する技術が必要とされている。

一方、ジアリールエテン誘導体1o、2o
【化1】
(省略)
【化2】
(省略)
の微結晶膜に紫外線を照射すると、微結晶膜表面にそれぞれの閉環体1cと2c
【化3】
(省略)
【化4】
(省略)
が針状結晶として成長することが知られていた。

また、ジアリールエテン誘導体1cの針状結晶を有する表面は、静止した水滴は弾くが、落下する水滴は吸着し、霧粒の吸着力は低い(非特許文献2)。一方、ジアリールエテン誘導体2cの針状結晶を有する表面は、大きな水滴も小さな霧粒も跳ね返す性質を持っていた(特許文献1)。しかし、これらの針状結晶の構造を霧粒の回収に用いる方法は知られていなかった。

産業上の利用分野

本発明は、表面構造体、およびそれを用いた液滴の回収方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基材上に、
長さが1.5~30μmであり直径が1~6μmである第1針状構造、および
長さが1~5μmであり直径が0.05~1μmである第2針状構造を有し、
前記第1針状構造および第2針状構造が金属、または樹脂からなる、表面構造体。

【請求項2】
請求項1に記載の表面構造体に、微小液滴を吸着させる第1工程、および
吸着された微小液滴を回収する第2工程
を含む、微小液滴の回収方法。

【請求項3】
基材上に、下記構造式(3c):
【化1】
(省略)
で表されるジアリールエテン閉環体の針状結晶、および
下記構造式(4c):
【化2】
(省略)
で表されるジアリールエテン閉環体の針状結晶を有する、超撥水性表面構造体。
(構造式(3c)および(4c)において、
、およびRは、各々独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、メトキシ基、エトキシ基またはシアノ基を表し、
、およびRは、各々独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、またはイソプロピル基を表し、
、R、R、およびRは、各々独立に、トリメチルシリル基、t-ブチル基、ネオペンチル基、またはイソプロピル基を表し、
~Rは、各々独立に、水素原子、置換されていてもよい鎖状または環状のアルキル基、または、ハロゲン原子を表す。)

【請求項4】
構造式(3c)で表されるジアリールエテン閉環体が下記構造式(1c):
【化3】
(省略)
で表される化合物であり、
構造式(4c)で表されるジアリールエテン閉環体が下記構造式(2c):
【化4】
(省略)
で表される化合物である、
請求項3に記載の超撥水性表面構造体。

【請求項5】
構造式(3c)で表されるジアリールエテン閉環体の針状結晶の長さが、構造式(4c)で表されるジアリールエテン閉環体の針状結晶の長さの8倍以上であり、
構造式(3c)で表されるジアリールエテン閉環体の針状結晶の直径が、構造式(4c)で表されるジアリールエテン閉環体の針状結晶の直径の7倍以上である、
請求項3または4に記載の超撥水性表面構造体。

【請求項6】
構造式(3c)で表されるジアリールエテン閉環体の針状結晶、および構造式(4c)で表されるジアリールエテン閉環体の針状結晶を含有する層が、基材表面に、1~10μmの範囲内の厚みで形成されていることを特徴とする、請求項3~5のいずれかに記載の超撥水性表面構造体。

【請求項7】
(a)請求項3~6のいずれかに記載の超撥水性表面構造体の表面に金属膜を形成する工程、
(b)上記金属膜上に電気めっきを行う工程、および
(c)電気めっきから金属膜を剥離する工程
を含む、鋳型の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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