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宿主細菌特異的ナノ粒子

国内特許コード P210018007
整理番号 (GI-H30-26,S2019-0126-N0)
掲載日 2021年12月21日
出願番号 特願2020-563001
出願日 令和元年12月5日(2019.12.5)
国際出願番号 JP2019047649
国際公開番号 WO2020137421
国際出願日 令和元年12月5日(2019.12.5)
国際公開日 令和2年7月2日(2020.7.2)
優先権データ
  • 特願2018-244789 (2018.12.27) JP
発明者
  • 満仲 翔一
  • 安藤 弘樹
出願人
  • 国立大学法人東海国立大学機構
発明の名称 宿主細菌特異的ナノ粒子
発明の概要 安全性が高く、実用性と有用性に優れた組換えファージを提供することを課題とする。ビリオン構成遺伝子の一部が欠失したバクテリオファージゲノムが頭部に格納されることにより、増殖能が奪われ、一度限りしか感染できない組換えバクテリオファージ及びその調製方法が提供される。また、パッケージングサイトを有し且つ目的遺伝子をコードするプラスミドが頭部に格納されることにより、増殖能が奪われ、一度限りしか感染できない組換えバクテリオファージ及びその調製方法が提供される。
従来技術、競合技術の概要

世界的に薬剤耐性細菌が蔓延し、一方で新たな抗菌薬の開発は滞っている。このような状況で「ファージセラピー」が注目されている(ファージセラピーに関しては例えば特許文献1、非特許文献1、2を参照)。ファージとは細菌に感染する天敵ウイルスである。(1)細菌への接着、(2)ファージゲノムの注入、(3)細菌内での増殖、(4)溶菌、(5)子孫ファージの放出、(6)細菌への再感染、という一連の生活環を持つ。ファージを用いて細菌感染症を治療するのがファージセラピーである。ファージには極めて高い宿主特異性があるため、抗菌薬のように無差別に殺菌するのではなく、ほぼ標的細菌のみを殺菌することができる。そのため、元々築かれていた細菌叢を攪乱することなく治療できるというメリットをもつ。

産業上の利用分野

本発明は、細菌に感染するウイルスであるバクテリオファージ(以下、慣例に従い「ファージ」と略称することがある)の利用に関する。詳しくは、組換えファージからなる宿主細菌特異的ナノ粒子及びその用途に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下のステップ(1)及び(2)を含む、宿主細菌特異的ナノ粒子の調製方法:
(1)ビリオン構成遺伝子の一部が欠失したバクテリオファージゲノムを連結した組換えベクターを用意するステップ、
(2)前記組換えベクターと、欠失させたビリオン構成遺伝子をコードするプラスミドとの共存下、パッケージング反応させるステップ。

【請求項2】
前記バクテリオファージゲノムを複数の断片として用意し、該複数の断片と直鎖状ベクターを用いたシームレスクローニング法によって前記組換えベクターが調製される、請求項1に記載の調製方法。

【請求項3】
前記シームレスクローニング法が、酵母細胞内での相同組換えを利用したギャップリペアクローニング又はギブソンアッセンブリーである、請求項2に記載の調製方法。

【請求項4】
欠失させた前記ビリオン構成遺伝子が頭部遺伝子又は尾部遺伝子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の調製方法。

【請求項5】
欠失させた前記ビリオン構成遺伝子が尾部遺伝子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の調製方法。

【請求項6】
前記バクテリオファージゲノムが、T7ファージのゲノムである、請求項1~5のいずれか一項に記載の調製方法。

【請求項7】
ステップ(2)が、以下のステップ(2-1)及び(2-2)からなる、請求項1~6のいずれか一項に記載の調製方法:
(2-1)欠失させた前記ビリオン構成遺伝子をコードするプラスミドを保持した宿主細菌に前記組換えベクターを導入するステップ、
(2-2)導入操作後の前記宿主細菌を培養するステップ。

【請求項8】
以下のステップ(3)を更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法:
(3)パッケージング反応によって生じたバクテリオファージを回収するステップ。

【請求項9】
ビリオン構成遺伝子の一部が欠失したバクテリオファージゲノムを格納した頭部と、尾部とを備え、宿主細菌に対する感染能を持つが再感染能を持たない組換えバクテリオファージからなる、宿主細菌特異的ナノ粒子。

【請求項10】
欠失させた前記ビリオン構成遺伝子が頭部遺伝子又は尾部遺伝子である、請求項9に記載の宿主細菌特異的ナノ粒子。

【請求項11】
欠失させた前記ビリオン構成遺伝子が尾部遺伝子である、請求項9に記載の宿主細菌特異的ナノ粒子。

【請求項12】
前記バクテリオファージゲノムが、T7ファージのゲノムである、請求項9~11のいずれか一項に記載の宿主細菌特異的ナノ粒子。

【請求項13】
請求項9~12のいずれか一項に記載の宿主細菌特異的ナノ粒子を有効成分とした抗菌剤。

【請求項14】
請求項13に記載の抗菌剤を含む組成物。

【請求項15】
細菌感染症に対する医薬、消毒薬、洗浄剤又は口腔用組成物である、請求項14に記載の組成物。

【請求項16】
以下のステップ(1)及び(2)を含む、宿主細菌特異的ナノ粒子の調製方法:
(1)パッケージングサイトが欠失したバクテリオファージゲノムを連結した組換えベクターを用意するステップ、
(2)前記組換えベクターと、欠失させたパッケージングサイトを有し且つ目的遺伝子をコードするプラスミドとの共存下、パッケージング反応させるステップ。

【請求項17】
前記バクテリオファージゲノムを複数の断片として用意し、該複数の断片と直鎖状ベクターを用いたシームレスクローニング法によって前記組換えベクターが調製される、請求項16に記載の調製方法。

【請求項18】
前記シームレスクローニング法が、酵母細胞内での相同組換えを利用したギャップリペアクローニングである、請求項17に記載の調製方法。

【請求項19】
前記バクテリオファージゲノムが、T7ファージのゲノムである、請求項16~18のいずれか一項に記載の調製方法。

【請求項20】
前記目的遺伝子が、マーカー遺伝子、レポーター遺伝子、酵素遺伝子、ゲノム編集用の遺伝子、抗菌ペプチドをコードする遺伝子、抗菌遺伝子、及び合成遺伝子回路を構成する遺伝子群からなる群より選択される一又は二以上の遺伝子である、請求項16~19のいずれか一項に記載の調製方法。

【請求項21】
ステップ(2)が、以下のステップ(2-1)及び(2-2)からなる、請求項16~20のいずれか一項に記載の方法:
(2-1)欠失させた前記パッケージングサイトを有し且つ目的遺伝子をコードするプラスミドを保持した宿主細菌に前記組換えベクターを導入するステップ、
(2-2)導入操作後の前記宿主細菌を培養した後、溶菌させるステップ。

【請求項22】
以下のステップ(3)を更に含む、請求項16~21のいずれか一項に記載の方法:
(3)パッケージング反応によって生じたバクテリオファージを回収するステップ。

【請求項23】
パッケージングサイトを有し且つ目的遺伝子をコードするプラスミドを格納した頭部と、尾部とを備え、宿主細菌に対する感染能を持つが再感染能を持たない組換えバクテリオファージからなる、宿主細菌特異的ナノ粒子。

【請求項24】
前記バクテリオファージゲノムが、T7ファージのゲノムである、請求項23に記載の宿主細菌特異的ナノ粒子。

【請求項25】
前記目的遺伝子が、マーカー遺伝子、レポーター遺伝子、酵素遺伝子、ゲノム編集用の遺伝子、抗菌ペプチドをコードする遺伝子、抗菌遺伝子、及び合成遺伝子回路を構成する遺伝子群からなる群より選択される一又は二以上の遺伝子である、請求項23又は24に記載の宿主細菌特異的ナノ粒子。

【請求項26】
請求項23~25のいずれか一項に記載の宿主細菌特異的ナノ粒子を有効成分として含む、形質導入用組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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