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アセトンを生成する組換え好熱性細菌及びそれを用いたアセトンの製造方法 UPDATE

国内特許コード P210018010
整理番号 S2020-0360-N0
掲載日 2021年12月21日
出願番号 特願2020-096417
公開番号 特開2021-185862
出願日 令和2年6月2日(2020.6.2)
公開日 令和3年12月13日(2021.12.13)
発明者
  • 中島田 豊
  • 加藤 淳也
  • 加藤 節
  • 竹村 海生
出願人
  • 国立大学法人広島大学
発明の名称 アセトンを生成する組換え好熱性細菌及びそれを用いたアセトンの製造方法 UPDATE
発明の概要 【課題】微生物発酵によって、糖や二酸化炭素又は一酸化炭素といった炭素源を基質としてアセトンを高効率で得られるようにする。
【解決手段】アセトンを生成する組換え好熱性細菌は、炭素源から中間体としてのアセチル‐CoAを経て酢酸を生成する代謝経路を有する好熱性ホモ酢酸菌由来であって、遺伝子工学的手法によりアセチル‐CoAから酢酸を生成するまでの代謝経路に関わる酵素の一部が欠損され、2分子のアセチル‐CoAからアセトアセチル‐CoAを生成する縮合反応を触媒する外来の耐熱性酵素、アセトアセチル‐CoAと酢酸とからアセト酢酸を生成する反応を触媒する外来の耐熱性酵素、及びアセト酢酸からアセトンを生成する脱炭酸反応を触媒する外来の耐熱性酵素を発現する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

これまで人類は石炭や石油等の化石燃料の消費によって産業を発達させてきた一方で、二酸化炭素(CO)の排出による環境問題を引き起こしてきた。また、これら化石燃料は限りある資源であるため枯渇が懸念されており、代替エネルギーや材料の開発は急務である。COを固定し再利用することがCO削減の有効な手段の1つであるが、さらに固定したCOをエネルギーや材料として利用することが望ましい。

近年、廃棄物を合成ガス(水素(H)、一酸化炭素(CO)を主成分としCO等も含まれるガス)化した上で利用する技術が発展してきており、再生可能エネルギーとしてHの利用も進展してきている。その中でも、これらのガスを炭素源又はエネルギー源として用いた微生物発酵により有用物質を生成する種々の技術が開発されている。例えば、特許文献1及び2には、遺伝子組換え微生物を利用して、合成ガスから有用物質としてアセトンを生成する技術が提示されている。アセトンは有機溶媒として用いられ、またイソブチレン、プロピレン、ジェット燃料などの合成前駆物質として用いられる。

産業上の利用分野

本発明は、アセトンを生成する組換え好熱性細菌及びそれを用いたアセトンの製造方法に関し、特に遺伝子工学的手法により代謝経路が改変された好熱性ホモ酢酸菌及びそれを用いたアセトンの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
炭素源から中間体としてのアセチル‐CoAを経て酢酸を生成する代謝経路を有する好熱性ホモ酢酸菌由来の組換え細菌であって、
遺伝子工学的手法によりアセチル‐CoAから酢酸を生成するまでの代謝経路に関わる酵素の一部が欠損され、
2分子のアセチル‐CoAからアセトアセチル‐CoAを生成する縮合反応を触媒する外来の耐熱性酵素、アセトアセチル‐CoAと酢酸とからアセト酢酸を生成する反応を触媒する外来の耐熱性酵素、及びアセト酢酸からアセトンを生成する脱炭酸反応を触媒する外来の耐熱性酵素を発現することを特徴とするアセトンを生成する組換え好熱性細菌。

【請求項2】
前記好熱性ホモ酢酸菌は、モーレラ(Moorella)属細菌であることを特徴とする請求項1に記載の組換え好熱性細菌。

【請求項3】
アセチル‐CoAを基質としてアセチルリン酸を生成する酵素の一部が欠損されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の組換え好熱性細菌。

【請求項4】
ホスホアセチルトランスフェラーゼであるPduL1又はPduL2が欠損されていることを特徴とする請求項3に記載の組換え好熱性細菌。

【請求項5】
前記アセチル‐CoAを基質としてアセトアセチル‐CoAを生成する外来の耐熱性酵素は、Caldanaerobacter subterraneus subsp. tengcongensis由来のチオラーゼであることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の組換え好熱性細菌。

【請求項6】
前記アセトアセチル‐CoAを基質としてアセト酢酸を生成する外来の耐熱性酵素は、Thermosipho melanesiensis由来のCoAトランスフェラーゼであることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の組換え好熱性細菌。

【請求項7】
前記アセト酢酸を基質としてアセトンを生成する外来の耐熱性酵素は、Clostridium acetobutylicum由来のアセト酢酸デカルボキシラーゼであることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の組換え好熱性細菌。

【請求項8】
受領番号NITE AP-03217として寄託された請求項1~7のいずれか1項に記載の組換え好熱性細菌。

【請求項9】
糖、一酸化炭素又は二酸化炭素の存在下で請求項1~8のいずれか1項に記載の組換え好熱性細菌を培養してアセトンを生成させるステップを備えていることを特徴とするアセトンの製造方法。

【請求項10】
生成されたアセトンを回収するステップをさらに備えていることを特徴とする請求項9に記載のアセトンの製造方法。

【請求項11】
前記アセトンを生成させるステップにおいて、糖、一酸化炭素又は二酸化炭素に加えてさらに水素及びメタノールの少なくとも一方が存在する条件下で前記組換え好熱性細菌を培養することを特徴とする請求項9又は10に記載のアセトンの製造方法。

【請求項12】
前記アセトンを生成させるステップにおいて、前記組換え好熱性細菌を55℃~65℃で培養することを特徴とする請求項9~11のいずれか1項に記載のアセトンの製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2020096417thum.jpg
出願権利状態 公開


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