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セルオートマトンを用いたデータ記録及び伝送システム

国内特許コード P03A001215
整理番号 U1998P026
掲載日 2004年4月16日
出願番号 特願平11-055575
公開番号 特開2000-252836
登録番号 特許第3146355号
出願日 平成11年3月3日(1999.3.3)
公開日 平成12年9月14日(2000.9.14)
登録日 平成13年1月12日(2001.1.12)
発明者
  • 奈良 重俊
  • 黒岩 丈介
  • 相澤 洋二
  • 永井 喜則
  • 鬼頭 政
出願人
  • 広島大学長
発明の名称 セルオートマトンを用いたデータ記録及び伝送システム
発明の概要 【課題】 ディジタル化されたデータを特有のコードブック等を予め準備することなく適切に圧縮して高能率伝送する。
【解決手段】 それぞれのセル(12)の次の時刻における状態が、当該セル(12)と自分自身を含めて二個以上連結している相手セル(12)の状態に依存してその取る状態が決定されるようなセルオートマトン機構をもって状態が時間的に変化して行くように制御する制御手段(22)を有し、初期状態を示す区分の先頭のデータと当該区分に割り当てられたセル状態更新規則によって区分内のデータが設定許容誤差範囲内で再現されるという過程の連鎖を繰り返して、全データが記述され、初期状態と連鎖の繰り返しを示すルール番号を伝送する信号圧縮符号化装置(10)と、セルオートマトン機構により受信したデータを再生する信号復符号化装置(15)を有するデータ伝送システム。
従来技術、競合技術の概要


音、音声、映像、医療用心電信号、脳波、脳磁波、などなどのデータは通常アナログ信号であるが、現代の電子技術によってディジタル化されて符号化されて受け手に送る方法が広く用いらている。その際にデータは時間軸ではサンプリングによるディジタル化が行われ、各離散時刻におけるデータ値そのものは、量子化の手続きを経てディジタル化する方法が広く利用されている。このようなディジタル化方法を用いた場合には、通常そのデータ量は膨大なものとなる。このため、通信ネットワークを経由してかかる信号のディジタル化情報にかかるデータ伝送を行ったり、あるいは商品として受け手に磁気記録媒体や光ディスク等の各媒体を経て供給する際に、大きな困難を引き起こすという問題点があった。
かかる問題を解決する手段として、例えば、符号化された信号の時間軸上での有無を検出し、信号の無い区間を圧縮して高能率伝送する方式や、信号の符号化すべきパラメータをベクトルとしてとらえ、前もって準備しておいた全体の歪みが最小となるようなパターンを有するコードブックと比較し、歪みが最小となる最適なベクトルパターンを選択してブロック符号化し、このブロック符号を伝送する方式が用いられていた。
しかし、信号の無い区間を圧縮して高能率伝送する方式は、画像等の伝送においては好適であるが、音声、医療用心電信号、脳波等、信号の無い区間が少ない信号の圧縮においては高い圧縮率を期待することができない。
また、ベクトル符号化方式を使用する場合は、前もって専門的知識を駆使して、音声、画像、医療用心電信号、脳波等に対し、それぞれ個々の信号に対応して、発生頻度が大きくそして全体の歪みが最小となるようなパターンを有するコードブック作成し準備しておかなければならなかった。

産業上の利用分野


本発明はディジタル信号の伝送システムに関するもので、詳しくはディジタル信号のデータ圧縮装置及び圧縮されたデータの再生装置を有するデータ伝送システムに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
有限個の離散的状態を有し互いに連続して配置された第1のセルと、
前記第1のセルの各セルの出力の状態の所定の時刻におけるセル全体を俯瞰して得られる状態集合に関し、それぞれのセルの次の時刻における状態が、当該セルと自分自身を含めて二個以上連結している相手セルの状態の少なくともいずれかに依存してその取る状態が決定されるようなセルオートマトン機構をもって状態が時間的に変化して行くように制御する第1の制御手段と、ここで前記第1の制御手段は、任意のデータが与えられたとき、そのデータが前記セルの取りうる状態数を基数とし、前記セルの総数がその桁数を与えるような方法によって量子化されたものとして、その適切に分割されたデータ区分において初期状態を示す区分の先頭のデータと当該区分に割り当てられたセル状態更新規則によって区分内のデータが設定許容誤差範囲内で再現されるという過程の連鎖を繰り返して前記データが変換されるように制御し、
前記初期状態と前記連鎖の繰り返しを示すルール番号とを出力する手段とを有する信号圧縮符号化装置と、
有限個の離散的状態を有し互いに連続して配置された第2のセルと、
前記第2のセルの各セルの出力の状態のその時刻におけるセル全体を俯瞰して得られる状態集合に関し、それぞれのセルの次の時刻における状態が、当該セルと自分自身を含めて二個以上連結している相手セルの状態の少なくともいずれかに依存してその取る状態が決定されるようなセルオートマトン機構をもって状態が時間的に変化して行くように制御する第2の制御手段とを有し、受信された前記初期状態と前記ルール番号に基づき復符号化を行う信号復符号化装置とを有することを特徴とするデータ伝送システム。

【請求項2】
前記信号圧縮符号化装置に、アナログ信号に対し任意に設定された標本化周波数をもってサンプリングが行われた離散時間的に変化する振幅データがその振幅値が二値符号化法によって適切な桁数をもって量子化され、定まった幅のビット列の時系列信号データとして与えられた場合、前記第1の制御手段はその適切に分割された時間区分において初期状態を示す区分の先頭のデータと当接時間区分に割り当てられたセルオートマトンによって当該時間区分のデータが設定許容誤差範囲内で再現されるという過程の連鎖を繰り返して前記データが変換されるように制御し、
前記信号復符号化装置が、所定の通信手段によって送信されるか、あるいは磁気ディスク、光ディスク、または光磁気ディスクの固定記録化手段によって運搬された前記初期状態と前記ルール番号に基づき復符号化を行うことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のデータ伝送システム。

【請求項3】
前記信号圧縮符号化装置の前記第1の制御手段及び前記信号復符号化装置の前記第2の制御手段が、セルオートマトンによる状態更新規則に関し2状態4近傍のセルオートマトンを用いることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載のデータ伝送システム。

【請求項4】
前記信号圧縮符号化装置の前記第1の制御手段及び前記信号復符号化装置の前記第2の制御手段が、セルオートマトンによる状態更新規則に関し2状態5近傍のセルオートマトンを用いることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載のデータ伝送システム。

【請求項5】
前記信号圧縮符号化装置に、アナログ信号に対し設定された数値的方法によりフーリエ変換が行われてその周波数スペクトルが計算され、設定された周波数の離散的値毎に、その振幅値が二値符号化法によって適切な桁数をもって量子化され、入力信号のスペクトル分布が定まった幅のビット列の離散的信号系列データとして与えられた場合、前記第1の制御手段はその適切に分割されたデータ区分において初期状態を示す区分の先頭のデータと当該区分に割り当てられたセルオートマトンによって当該時間区分のデータが設定許容誤差範囲内で再現されるという過程の連鎖を繰り返して前記データが変換されるように制御し、
前記信号復符号化装置が、所定の通信手段によって送信されるか、あるいは磁気ディスク、光ディスク、または光磁気ディスクの固定記録化手段によって運搬された前記初期状態と前記ルール番号に基づき復符号化を行うことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のデータ伝送システム。

【請求項6】
前記離散的信号系列データに関し前記圧縮符号化装置の第1の制御手段及び前記信号復符号化装置の第2の制御手段が、セルオートマトンによる状態更新規則に関し2状態4近傍のセルオートマトンを用いることを特徴とする特許請求の範囲第5項記載のデータ伝送システム。

【請求項7】
前記離散的信号系列データに関し前記圧縮符号化装置の第1の制御手段及び前記信号復符号化装置の第2の制御手段がセルオートマトンによる状態更新規則に関し2状態5近傍のセルオートマトンを用いることを特徴とする特許請求の範囲第5項記載のデータ伝送システム。

【請求項8】
強弱変換手段により振幅に対し設定された強弱変換が施されたアナログ信号について信号圧縮符号化及び信号復符号化が行われることを特徴とする特許請求の範囲第2項から第7項のいずれか1項に記載のデータ伝送システム。

【請求項9】
前記データがアナログ状態で抽出された音信号をディジタル化した信号である請求項1ないし8のいずれか1項に記載のデータ伝送システム。

【請求項10】
前記データがアナログ的に測定して抽出された心臓の心電信号をディジタル化した信号である請求項1ないし8のいずれか1項に記載のデータ伝送システム。

【請求項11】
前記データがアナログ的に測定して抽出された脳波信号をディジタル化した信号である請求項1ないし8のいずれか1項に記載のデータ伝送システム。

【請求項12】
セルオートマトンに係る情報を記録した記録媒体であって、前記情報は初期状態を表現するディジタル化された符号の列からなるデータと、ある時刻における符号の列全体を俯瞰して得られる状態集合に関し、それぞれの符号の次の時刻における状態が、当該符号と自分自身を含めて二個以上連結している相手符号の状態の少なくともいずれかに依存してその取る状態が決定されるセルオートマトン機構をもって状態が時間的に変化して行く連鎖の繰り返しを示すルール番号とを有し、前記データと前記ルール番号が任意のディジタル符号時系列の圧縮記述を行うものであることを特徴とする記録媒体。

【請求項13】
前記記録媒体は磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクのいずれかであることを特徴とする請求項12に記載の記録媒体。

【請求項14】
ディジタル化された符号の列からなる所定の初期データを第1の記録手段に記録するステップと、
それぞれの符号の次の時刻における状態が、当該符号と自分自身を含めて二個以上連結している相手符号の状態の少なくともいずれかに依存してその取る状態が決定されるような所定のセルオートマトン変換を行う制御手段により前記初期データの符号の列を順次変化させるステップと、
前記符号の各変化の状態と、これに対応する変化の回数を第2の記録手段に記録するステップと、
前記データと同じ桁数を有する複数のデータについて、前記データそれぞれと前記符号の変化の状態とを比較手段により比較し、前記変化の状態が所定の許容誤差範囲内で前記各データを再現する変化の回数を求めるステップとを有し、
前記初期データとデータを再現するルール及び各適用回数により前記複数のデータを表すことを特徴とするデータ圧縮方法。

【請求項15】
前記信号圧縮符号化装置に、アナログ信号に対し任意に設定された標本化周波数をもってサンプリングが行われた離散時間的に変化する振幅データがその振幅値が二値符号化法によって適切な桁数をもって量子化され、定まった幅のビット列の時系列信号データとして与えられた場合、前記第1の制御手段はその適切に分割された時間区分において初期状態を示す区分の先頭のデータと当該時間区分に割り当てられた2状態3近傍セルオートマトンによって当該時間区分のデータが設定許容誤差範囲内で再現されるという過程の連鎖を繰り返して前記データが変換されるように制御し、
前記信号復符号化装置が、所定の通信手段によって送信されるか、あるいは磁気ディスク、光ディスク、または光磁気ディスクの固定記録化手段によって運搬された前記初期状態と前記ルール番号に基づき復符号化を行うことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のデータ伝送システム。

【請求項16】
前記信号圧縮符号化装置に、アナログ信号に対し設定された数値的方法によりフーリェ変換が行われてその周波数スペクトルが計算され、設定された周波数の離散的値毎に、その振幅値が二値符号化法によって適切な桁数をもって量子化され、音信号のスペクトル分布が定まった幅のビット列の離散的信号系列データとして与えられた場合、前記第1の制御手段はその適切に分割された時間区分において初期状態を示す区分の先頭のデータと当該時間区分に割り当てられた2状態3近傍セルオートマトンによって当該時間区分のデータが設定許容誤差範囲内で再現されるという過程の連鎖を繰り返して前記データが変換されるように制御し、
前記信号復符号化装置が、所定の通信手段によって送信されるか、あるいは磁気ディスク、光ディスク、または光磁気ディスクの固定記録化手段によって運搬された前記初期状態と前記ルール番号に基づき復符号化を行うことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のデータ伝送システム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP1999055575thum.jpg
出願権利状態 登録


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