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新規RNA干渉誘導ベクター、そのベクターを用いた遺伝子発現抑制方法、及びそのベクターが導入された形質転換体 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P04A004596
整理番号 151
掲載日 2005年8月12日
出願番号 特願2002-335648
公開番号 特開2004-166577
登録番号 特許第3831785号
出願日 平成14年11月19日(2002.11.19)
公開日 平成16年6月17日(2004.6.17)
登録日 平成18年7月28日(2006.7.28)
発明者
  • 佐藤 文彦
  • 小林 昭雄
  • 福崎 英一郎
  • 安 忠一
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 新規RNA干渉誘導ベクター、そのベクターを用いた遺伝子発現抑制方法、及びそのベクターが導入された形質転換体 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】作製が簡便で、遺伝子発現抑制効率がより高い新規RNA干渉誘導ベクター、及び、そのRNA干渉誘導ベクターを用いて遺伝子発現抑制を効率よく行う方法を提供する。
【解決手段】本発明のRNA干渉誘導ベクターは、遺伝子の遺伝情報をコードするセンス鎖配列(Target2)と、そのアンチセンス鎖配列(Target2’)とが組み込まれ、逆方向反復塩基配列構造を有するものであって、RNAポリメラーゼIIIのプロモーター配列であるtRNAThr1が逆方向反復塩基配列の上流領域に組み込まれているものである。これによれば、RNA干渉誘導において、遺伝子発現抑制効率をより高くすることができるため、遺伝子の機能解析に有効に利用することができる。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


アンチセンスRNAとは、DNAより転写されるmRNA(センスRNA)に対し、その遺伝情報が裏返しとなった転写物のことを意味する。このアンチセンスRNAは、標的遺伝子からつくられるmRNAと構造的に相補性を有しているので、両者は互いに結合してRNA二重鎖(二本鎖RNA、dsRNAとも称する)を形成する。このように、言わば“フタ”をかぶされたmRNAは、特異的RNA分解酵素によって分解され、タンパク質合成の場への移行ができなくなり、本来の遺伝子の機能が抑制される。



また、アンチセンスRNAのみならず、アンチセンスRNAとセンスRNAとが互いに結合して形成された上述のdsRNAも、細胞内へ導入されることによって、当該dsRNAと相同な配列を持つ遺伝子の発現を抑制するという現象を引き起こす。このdsRNAの導入によって遺伝子の発現が抑制される現象は、RNA干渉(或いは、RNAi、RNAinterference)と呼ばれる。RNA干渉は極めて高い配列特異性を持つことから、ある特定の遺伝子の機能を探るためのツールとして線虫を中心に広く利用されている。また、それにとどまらず、上記dsRNAは、RNAを標的とした医薬品、農薬品、品種改良、微生物工業、バイオリアクターの開発などに幅広く利用できる可能性を有している。



【非特許文献1】
Smith, N. A., Singh, S. P., Wang, M. B., Stoutjesdijk, P. A., Green, A. G., and Waterhouse, P. M. (2000). Total silencing by intron-spliced hairpin RNAs. Nature 407, 319-320



【非特許文献2】
Singh, S., Green, A., Stoutjesdijk, P., and Liu, Q. (2000). Inverted-repeat DNA: a new gene-silencing tool for seed lipid modification. Biochem Soc Trans 28, 925-927



【非特許文献3】
Thijn R. Brummelkamp, Rene Bernards, Reuven Agami, 19 April 2002, A system for stable expression of short interfering RNAs in mammalian cells, SCIENCE, vol. 296, 550-553



【非特許文献4】
Bourque, J. E., and Folk, W. R. (1992). Suppression of gene expression in plant cells utilizing antisense sequences transcribed by RNA polymerase III. Plant Mol Biol 19, 641-647



【非特許文献5】
Murfett, J., Bourque, J. E., and McClure, B. A. (1995). Antisense suppression of S-RNase expression in Nicotiana using RNA polymerase II- and III-transcribed gene constructs. Plant Mol Biol 29, 201-212



【非特許文献6】
Perriman, R., Bruening, G., Dennis, E. S., and Peacock, W. J. (1995). Effective ribozyme delivery in plant cells. Proc Natl Acad Sci U S A 92, 6175-6179



【非特許文献7】
Ramamonjisoa, D., Kauffmann, S., Choisne, N., Marechal-Drouard, L., Green, G., Wintz, H., Small, I., and Dietrich, A. (1998). Structure and expression of several bean (Phaseolus vulgaris) nuclear transfer RNA genes: relevance to the process of tRNA import into plant mitochondria. Plant Mol Biol 36, 613-625

産業上の利用分野


本発明は、二本鎖RNAの細胞内への導入によって、その二本鎖RNAと相同な配列を持つ遺伝子の発現が抑制される現象であるRNA干渉を誘導するベクター、そのベクターを用いて遺伝子の発現を抑制させる方法、及びそのベクターが導入された形質転換体に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
遺伝子の遺伝情報をコードするセンス鎖配列と、そのアンチセンス鎖配列とが組み込まれ、逆方向反復塩基配列構造を有するRNA干渉誘導ベクターにおいて、
RNAポリメラーゼIIIのプロモーター配列である植物由来のtRNAThrがさらに組み込まれていることを特徴とするRNA干渉誘導ベクター。

【請求項2】
前記RNA干渉誘導ベクターは、植物細胞に導入されることを特徴とする請求項1記載のRNA干渉誘導ベクター。

【請求項3】
前記RNA干渉誘導ベクターがpUC18ベクターであることを特徴とする請求項1または2に記載のRNA干渉誘導ベクター。

【請求項4】
前記センス鎖配列と前記アンチセンス鎖配列との間には、15bp以上50bp以下のスペーサー配列が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載のRNA干渉誘導ベクター。

【請求項5】
前記スペーサー配列は、20bpからなることを特徴とする請求項4記載のRNA干渉誘導ベクター。

【請求項6】
前記センス鎖配列および前記アンチセンス鎖配列は、それぞれ20bp以上100bp以下であることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載のRNA干渉誘導ベクター。

【請求項7】
前記RNA干渉誘導ベクターは、ターミネーター配列として、Tが4つ以上連続した配列をさらに有することを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載のRNA干渉誘導ベクター。

【請求項8】
前記ターミネーター配列としてTTTTTTを用いることを特徴とする請求項7記載のRNA干渉誘導ベクター。

【請求項9】
請求項1ないし8の何れか1項に記載のRNA干渉誘導ベクターを植物細胞に導入することによって、前記植物細胞内で遺伝子の発現を抑制させる方法。

【請求項10】
請求項1ないし8の何れか1項に記載のRNA干渉誘導ベクターが導入された植物形質転換体。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2002335648thum.jpg
出願権利状態 登録
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